塩尻市の内科・呼吸器クリニック
ふるや内科クリニック
院長 古屋 志野
ふるや内科クリニック
院長 古屋 志野
2014/01/08
溶連菌の簡単なお話
新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
さて今回は、当院でも迅速検査が可能になったばかりの溶連菌感染症についてです。
子どもさんに多い病気ですので、小児科が専門でない私は開業するまであまり縁のない病気でした。そこで最近の話題も含めて勉強しなおしてみました。
子どもさんが「のどが痛い」というとき、多くはウイルスや細菌が入り込んでのどに炎症をおこしている状態です。ほとんどはウイルスによるものですが、細菌である「溶連菌」は、合併症を引き起こすおそれがあるので、特に重要視されるのです。
余談ですがいわゆる「風邪」はほとんどがウイルス感染によるものです。ウイルス感染はインフルエンザウイルスなど一部のウイルスを除き特効薬が存在せず、基本的には自分の身体が抗体を作ることで自然治癒に向かいます。このため「風邪薬」は、風邪のつらい症状をおさえることが主目的の薬です。
では、どんな症状のときに溶連菌感染症の検査をしたほうがいいのでしょうか。
私が最近読んだ文献をざっくりまとめますと、以下のような特徴のある場合です。
のどが痛くて38度近い熱が出たが、咳や鼻水は出ていないとき
首のリンパ節が腫れているとさらに怪しい
もう少し詳しく書きますと、
(1)38度以上の発熱がある
(2)咳がない
(3)首のリンパ節が腫れている
(4)扁桃腺の腫れ
(5)年齢が15歳未満
これが3つ以上あてはまる場合は検査したほうが良いようです。