ふるや内科クリニック
院長 古屋 志野
禁煙外来は今はやっていません
なぜかここのところ禁煙外来のお問い合わせをいただきますが、もう数年前から当院では保険による禁煙外来を中止しています。
一人一人にかけられる時間がしっかりとれなくなり、十分な禁煙指導ができないことが主な原因です。
厚生局へ申請していた「ニコチン依存症管理料の施設基準」も辞退をしてあります。
当院公式HP以外の情報ではまだ禁煙外来をしているような表記があるかもしれませんが、古い情報で業者が勝手に情報を載せているだけだと思いますので、ご了承ください。
インフルエンザに一番かかりやすい場所は病院
インフルエンザが猛威を振るっています。
一般的にインフルエンザを予防する行動として、人混みに行かない、などと言われますが、それよりも何よりも一番危険なのは医療機関に行くことです。
当院でもここ2週間くらい、インフルエンザの患者さんが待合にいなかった時間というのはほとんどありません。常にだれかインフルエンザの人が待合にはいるということです。
さらに厄介なのは、医療機関には「インフルエンザにかかったら死んでしまう持病の人(高確率で生命にかかわる合併症を発症する人)」もかからなければならないのです。
余計なインフルエンザをもらわない、インフルエンザに感染した人は周りにまかない、を心がけて行動してください。
インフルエンザかもしれない、と思って当院にかかる方は駐車場についたら車からお電話いただきたいと思います(院内入り口に貼り紙がしてあります)。
当院ではゾフルーザ処方していません
インフルエンザが猛威を振るっています。
ゾフルーザはおよそ1年前、夢のような新薬、という触れ込みで鳴り物入りで発売されました。
ところが、データがしっかりそろった論文をよく読んでみると、耐性株が10~20%と高確率に出現すること、ウイルス排出量は従来薬に比べ早く少なくなるものの有症状期間がほとんど変わらないこと、などがわかってきました。
このため、当院では少なくともインフルエンザA型についてはゾフルーザの処方を見合わせていますので、ご承知おきくださいますようお願いいたします。
インフルエンザ予防投与について
インフルエンザが猛威を振るっています。
たまに、インフルエンザと診断した方から、「家族に受験生がいるのでその子に予防投与をしてほしい」というご希望をいただきます。
予防に使用できるインフルエンザ用薬の添付文書には以下のような記載があります。
予防に用いる場合には、原則として、インフルエンザウイルス感染症を発症している患者の同居家族又は共同生活者である下記の者を対象とする。
(1) 高齢者(65歳以上)
(2) 慢性呼吸器疾患又は慢性心疾患患者
(3) 代謝性疾患患者(糖尿病等)
(4) 腎機能障害患者
特に持病のない受験生はこれにあてはまりませんので、使用して何か重大な副作用が起きたとき、救済措置を受けられません。
また、添付文書の冒頭に必ず書いてありますが、
インフルエンザウイルス感染症の予防の基本はワクチンによる予防であり、本剤の予防使用はワクチンによる予防に置き換わるものではない。
受験生のいる家庭は、流行入り前に家族全員がワクチンを接種していただきたいと思います。
そういうわけで、大変申し訳ありませんが上記に当てはまらない方の予防投与は当院では今後お受けできかねますのでご承知おきくださいますようお願いいたします。
熱中症体験談
今年の夏は酷暑で、中信地方でも猛暑日が続いていますね。こんなときに気をつけなければならないのが熱中症です。
熱中症、むかしは熱射病や日射病などとも言われました(定義が広くなっただけで病態は同じ)。
実は私、10年ちょっと前に熱中症になってしまったことがありますので、そのときの体験談を「しくじり先生」としてお話いたします!
10年程前、私は写真撮影が趣味でしたので、よく屋外に出かけ写真を撮っていました。8月、夏休みをいただき真夏の大阪に撮影に出かけました。よく晴れた暑い日でした。いつも水分は十分に持参していましたが、その日は県外遠征で荷物が多く、持っていくペットボトルの量を減らしてしまいました。
日中いっぱい炎天下で撮影をし、午後3時過ぎに宿泊先に向かうことにしました。しかし、初めて行った場所で迷ってしまい、歩けども歩けども最寄りの駅につきません。真夏の炎天下、10kg超(カメラ機材)の荷物を背負いながら歩き、滝のような汗。さすがにギブアップし、タクシーを拾ってホテルに向かいました。タクシー内は冷房が効いていましたが、心臓がばくばくして脈拍も信じられないほど上がっていました。
ホテルに着いたら近くのコンビニにいって水分補給をしよう、と思っていたのですが、ホテルにチェックインしたらもう動けませんでした。ホテルの部屋の冷蔵庫内の水やスポーツドリンクを飲みましたが、脈がおさまらず頭もボーッとします。追加でルームサービスで塩気のある食べ物と水を頼み、数時間してようやく脈は落ち着きました。
それから2週間、ずっと体調不良でした。一度熱中症になるとしばらく体調不良が続くんだな、と思いました。
その経験以来、私が熱中症対策として心がけていること。それは「前日からの水分補給」です。酷暑環境にいることがあらかじめわかっている場合、前日からスポーツドリンクなどの水分を最低1Lくらいは飲みます。もちろん当日ものどの渇きを感じる前にできるだけ飲みます。喉の渇きを感じてからでは手遅れです。これでだいぶ屋外での撮影も熱中症になることなくできるようになりました。
今はOS-1などの経口補水液もあります。熱中症は前日から予防!ぜひ心がけてください。OS-1の飲み方などわからないことがあれば当院でお尋ねください。OS-1も販売しています。