大天荘 スタッフブログ
夏山常駐パトロール隊。
2018/07/31
さかきです。
午前中の早い段階ではお天気いいのですが、昼前にはすっかり霧に覆われ、夜になると星空、というパターンが、台風12号過ぎ去った後のここ数日の様子です。
ということで、今日の夕方は、
濃い霧の中。おまけに日が暮れてから、弱い雨が辺りを濡らしているようです。
先週までの稜線の暑さも、とりあえずこの台風12号を境に一息ついている感じです。
火照った大地がようやく少しは落ち着くのでしょうか。
ち・な・み・に、
昨日の夕方はモクモクした雲海がとても印象的な光景でありました。
【夏山常駐パトロール隊】
今シーズンも、7月11日~8月29日の間、北アルプス一帯の毎日どこかしかで、夏山常駐パトロール隊(略称 常駐隊)が巡回しています。
大天荘は、涸沢に設置される山岳総合相談所に詰める隊員の方々が、時々巡回に訪れ、周辺を行き来する登山者への指導や遭難救助にあたってくれます。
とかく、遭難救助が専らの役目と思われがちな常駐隊ですが、一番の役目は、未然に事故等を防ぐ“遭難防止活動”です。
少なくともこのブログをご覧の皆さんにおかれましては、この方々のお世話になることなく、事前に山行計画を入念にたてられて、安全で楽しい山旅を送って頂きたい・・・とは、私だけでなく、このお二人も同じ気持ちだと思います。
それにしても、この夏の暑さの中、パトロールお疲れ様です。
夏空復活。
2018/07/30
さかきです。
▲日の出 4:50頃
3日ぶりの日の出。2日間の雨の後ということもあるのでしょう、スッキリしたご来光でした。やや雲海が入ったこともありますが、今朝で4:50頃でした。
▲眩しい東の空 左から四阿山、浅間山、八ヶ岳連峰
▲槍・穂高連峰
▲槍ヶ岳と月
▲穂高連峰
▲遠望 鹿島槍、白馬、上信越の山々(妙高・火打方面)
夏空復活!
午後からの夕立や雷を回避するためにも、朝早い午前中の涼しいうちに行程を進めるといいでしょう。湧きだつ積乱雲にさえぎられることなく、清々しい光景を眺めながら歩くことができます(最も森林限界より上部、稜線での話ですが)。
▲オンタデ
▲タカネヨモギ
▲ミヤマアキノキリンソウ
適度なお湿りのおかげだと思いますが、小屋周りの花達も元気な姿を見せてくれています。
▲チングルマ その1
▲チングルマ その2
白い花をつけた姿の物は、もう数に限りがあります。専ら綿毛に変身したものが、大勢を占めています。
今週は7月から8月に変わる週。先日の“大暑”から来週8月7日の“立秋”までが、一年で最も暑いと言われている期間です。
稜線も再び暑さが戻ってきますので、熱中症には十分気を付けられて、安全で楽しい山旅をお過ごし頂ければと思います。
台風が過ぎ去り・・・
2018/07/29
さかきです。
ここ大天井岳周辺は、台風12号の被害の影響は全くありませんでした。
午前中は、
台風の吹き返しによる雲の影響か、なかなか霧が取れませんでした。
・・・というか、何かいるのわかりますか?
人通りがないことを見計らったかのように、昨日と同じと思われる雷鳥家族が、小屋の前をウロウロしておりました。
ほのぼのしますね。
しかしながら、夕方近くになりようやく雲の切れ間が出てきて、何気なく外に出てみると、テント場の東側に人だかり。
テント場で夕方に人だかりができるといえば、専ら槍穂の見える西側に集まりますが、どうしたのかなとよくよく近づくと、
有明山にかかる見事な虹。
ちなみに有明山は山岳信仰の山のひとつ。
だからというわけではありませんが、なんとも神々しい光景でした。
けれど、この光景はあっという間。
すぐ目の前で雲にかき消されてしまいます。
一方で大天井岳山頂辺りが妙に明るい・・・もしかすると雲海かな、念のため山頂に出向いてみました。
▲滝雲と燕岳・燕山荘
台風が過ぎ去る時は、時々一風変わった山の光景を目にできることがありますが、今日はいろいろ楽しめました。
明日から夏空が復活してきそうな天気予報、山が再び活気づきますね。
雷鳥クイズとランプの夕べ。
2018/07/28
さかきです。
久しぶりの雨。
7月12日以来のお湿りとなりました。
台風12号の余波ということもあり、今日は終日濃い霧と時折小雨が降る空模様。人通りも午前中少しあっただけで、とても静かな大天荘周辺となっています。
考えてみれば、週末土曜日。本来ならテント場も小屋の中もものすごい人で賑わうところですが、台風のおかげでキャンセル続出。
致し方ないですね、ここ最近雨による災害が各地で頻発していますし、用心に越したことはないです。
何にせよ、大きな被害や影響等なく通過して頂きたいところです。
こんな日は、雷鳥達が小屋周りで羽を伸ばすのに絶好の機会。
では、久しぶりにまいりましょう、雷鳥クイズ!
どこに雷鳥はいるでしょうか。これは簡単ですね。
正解は、
昨日の家族とは別グループですが、こちらも4羽か5羽の雛たちがいるものと思われます(霧が濃くて、鳴き声はピヨピヨするけれど、どこにいるかよくわかりません)。
雨に濡れて、雛たちの体温が気がかりですが、猛禽類等から狙われることは、この天気ならないので、安心してウロウロできるのでしょう。
加えてヒトも少ないので、カメラの“モデル”になる必要もないし・・・
ということで、繁忙期にはなかなか手の付けられない大工的仕事や内職に勤しむ一日となりました。
【お知らせ】
2018年 「ランプの夕べ」日程
大天荘の秋の企画もの「ランプの夕べ」。
大天井岳は安曇野市の最高峰。その麓 安曇野に昔から伝わる民話の語りべと、大天荘でご覧になれる四季や小屋の様子を写したスライドショーをお楽しみ頂きます。
ほのかなランプの灯が、秋の夜長を盛り上げます。ランプの夕べご参加の方には、もれなくスタッフ手製のケーキとワインのサービスがつきます。参加は無料です。
その開催日時が決まりましたので、お知らせ致します。
9月9日(日)・17日(月)・24日(月)・30日(日)
10月8日(月)・14日(日)・21日(日)
お時間ありましたら、是非お出かけください。
雲上の別天地。
2018/07/27
さかきです。
とても明日台風の影響が出るとは到底思えないような、きれいなスカイブルーが、今日も一日広がりました。
この角度(中天井岳てっぺん)から見る大天井岳と大天荘、まさに雲上の別天地、という感じがするのは私だけでしょうか。
※中天井岳へは、明確な登山道はなく、獣道程度の踏み跡しかありませんが、案外眺めがいいので、穴場でありお勧めです。
さて、その中天井岳周辺には、このブログでもちょいちょい出てくる雷鳥家族がおりますが、今日も遭遇です。
常念方面から縦走してきた登山者、雷鳥に釘付けです。
これだけかわいいなら、多少行動時間押しても致し方ないですね。
ちなみにこの家族は雛が5羽。元気に育っているようです。
さて、7月12日以来、一滴の雨も降っていないこの大天井岳周辺ですが、明日明後日は台風12号の余波で、久しぶりのお湿りとなりそうです。
先日の西日本豪雨のことを思い起こすと、ほどよい“お湿り”程度で済む雨の降り方で済んで欲しいところです。
週末山行を予定されていた登山者の方々にとっては気の毒な空模様となってしまいますが、一方で雨の恩恵でなければ水分を補給できない、稜線の大地や草木や動物たちにとっては、水分欲しているはずですので、恵みの雨となるのは間違いなさそうです。
ところで、皆さんご存知でしたでしょうか、明日の早朝は、天文ショー“皆既月食”です。
しかしながら、この台風がらみでどうも明日の朝までは持ちこたえてくれなさそうな感じ・・・ちなみに次回の皆既月食は2021年5月26日なんだとか。
まぁ、明日起きてからのお楽しみですね。
今日の最後は、この方々で締めくくり。
▲東海高校山岳部の皆さん
昨日の大町岳陽高校の方々に続き、東海高校山岳部の皆さんも、槍ヶ岳目指して今朝出発していきました。表銀座縦走路のメインとなる今日一日、晴天の下登山できたことは、最高の想い出となったに違いありません。
ご利用頂きありがとうございました。またのお越しをお待ちしております。
日の出と日の入。
2018/07/26
さかきです。
考えてみると、たまたまネットサーフィンしていてこのブログに辿り着いた、山自体にあまり関心のない、もしくは知らない方にしてみれば、次の2枚の画像比較し、どちらが日の出で日の入なのか、わからない方もいるのかな、なんてふと思ってしまうくらい、今日の朝夕の空の色は雰囲気が似ておりました。
上が日の出直前、下が日の入直前。
どっちが「日の出で日の入でしょうクイズ」なんて今更ですが、街頭で聞いてみると面白い結果が出るかもしれませんね・・・
などと冗談めいた話は以上でおしまい。
今日は日中湧く雲や霧も一時的で、一日概ねよい天気でした。
そんな中、毎年このくらいの時期に、全校登山で登ってくる大町市内にある高校生30名程が、今朝槍ヶ岳目指して出発していきました。
▲大町岳陽高校の皆さん
一昨年、大町高校と大町北高校が統合した、開校3年目の高校ですが、全校登山の歴史は古く、大町高校において昭和23年が第1回目と聞きます。
それから数えると70回前後も続くこの行事。去年は雨にたたられ中止となりましたが、今年はご覧の通りの晴天の下、元気に槍ヶ岳目指して出発していきました。
何班かにわかれ、そのうちの槍ヶ岳縦走班は、体力等考慮された選抜組とのこと。
今頃、“槍ヶ岳の肩”で煌々と光る月や星空を眺めていることでしょう。
ということで7月も後半になり、学校登山やその山岳部の姿をだいぶ目にするようになってきた、近頃の大天荘周辺です。
今日の締めくくりは、夕方の模様を数枚。
▲紅色 槍ヶ岳
▲鷲羽岳に沈む夕日
▲学生のテント増えてきた大天荘テント場
台風12号の動向がかなり気がかりになってきました・・・と言う以前から、週末の予約キャンセルの問い合わせが増えてきており、先日たくさん仕入れたジュース類や食材を目の前に頭を抱える私が、そこにはいるのでした・・・
伝わりにくい壮大さ。
2018/07/25
さかきです。
一昨日に続き、今日も早朝からヘリコプターによる空輸作業がありました。
おかげで、ほぼ品切れ状態であったビール類が、今日の荷揚げで補充され、生ビール等の販売も再開いたしました。
さて、今日も暑かった大天井岳界隈。
ただ、風向きは普段であれば安曇野側から吹くものが、今日は二の俣側(上高地側)から吹き上げてきたせいもあって、その暑さもいくらか和らいだように感じました。
そんな今日の夕方、取り留めもなく大天井岳山頂へ。
辺り一帯に靄がかかっており、お馴染みの槍穂の図もなんとなく幻想的。
しかし、これだけでは終わらなかったのでした。
山頂から戻り、小屋に着いたのと同時に辺り一帯は素晴らしい紅色に染まりだしたのです。
▲槍・穂高連峰
▲大天井岳
▲テント場から槍ヶ岳
私の拙い撮影技術ではなかなかその壮大さが伝わりにくいのですが、正直、ポツンと登山道上でもテント場の隅でもいい、佇んでこの空を仰ぎ見ると、自然の懐に抱かれている感が多分にします。
そこには非日常的な世界があり、それを十分に楽しむ要素が、山にはたくさんあります。
明日の朝はどんな感じになるのでしょう、楽しみです。
壮大な朝。
2018/07/24
さかきです。
私が知っている数少ないクラシックの中で一番お気に入り、ヴィバルディ作曲「四季 協奏曲第2番ト短調 RV 315夏」のメロディーが頭に浮かんできそうな、壮大な日の出でありました(ちょっとわかりづらいですね)。
その後、日中一時的に霧がかかる時間はありましたが、概ね晴れの天気。
ただ、お湿りが全くないため、地面はカラカラ。足を少し引きづるように歩くと、砂ぼこりが凄い状況です。
サラッと夕立くらいあってもいいかな・・・と思うのは、登山者ではない小屋番だけの発想ですね。
さて今日も昼時、大天荘のテント場には、あの家族が現れました。
“写りたがり”のスタッフKの目の前には、母親の姿が。
母親は、このやや高い位置から周辺を見下ろすような格好で子供たちを見守っています。絶えず「クークー」と声を出しながら。
もはや、ひよこサイズよりも大きくなって、羽の模様は雷鳥独特の風合いになってきました。岩から周辺を見つめる様は、大人びた感じがして、それがまたかわいいですね。
テント泊で来られた方は、ファスナー開けて外見たら、手の届く所に雷鳥が・・・なんてサプライズがあるかもしれません。
その際は、どうぞお静かに・・・
夏空全開。
2018/07/23
さかきです。
今朝は珍しく目の前を積雲が行き交う日の出となりました。
変化に富み、写真を撮られる方には嬉しい朝だったのではと思います。
そして、我々スタッフにとっても、いや、それ以上に今日以降お見えになる登山者にも嬉しい待望のイベントがございました。
通常の日程でいくと、明後日25日が燕山荘グループ、ヘリコプターによる空輸作業の日なのですが、殊、大天荘に限っては飲料関係がほぼ全種品切れ状態だったこともあり、今日の臨時便はたいへん助かりました。
おかげで、
▲before
▲after
今日のところはソフトドリンクのみですが、全て揃いました。最も合戦小屋やケーブル事業所の協力あっての話。ありがたいことですm(_ _)m
ということで、今日も夏空全開だった大天井岳界隈はほどよく賑わいをみせ、朝入荷したジュース類も早速売行き順調。
行き交う登山者は、暑そうではあるけれど、青空の下、夏山真っ只中の北アルプスを歩ける楽しさが顔から溢れ出ているように感じました。
▲ウサギギク
▲ミヤマキンポウゲ
▲ミヤマアキノキリンソウ
▲タカネツメクサ
▲コマクサ
水気が欲しいところなのでしょうが、真っ青に眩しい陽ざしを浴びて、元気に咲かないわけがないですよね。黄色い花びらがとても色鮮やかで、きれいです。
くれぐれも熱中症にはお気をつけ頂き、引き続き安全で楽しい夏の山旅を!
雷鳥と夏色。
2018/07/22
さかきです。
・・・暑いですね。
そんな暑さを忘れさせてくれる程の微笑ましい光景を今日は目にすることができました。
小屋の裏手に住んでいる雛5羽の雷鳥家族が、テント場までウロウロしてくるようになったのです。
お母さんと同じように食べ物を啄ばむようになり、体も一段と大きくなりましたよね。
好奇心旺盛の子供たちは、登山道をふつうに横切り、あっち行きこっち行きで、お母さんは気が気でないのでしょう、絶えず「クークー」と声を出しては子供たちの後を追いかけます。
今のところ順調に育っているようで、嬉しい限り。
さて、今日の大天井岳周辺の模様はというと・・・
▲テント場より
▲槍ヶ岳と大天井岳シルエット
▲穂高連峰
▲剣・立山連峰、針ノ木岳
▲有明山方面
“夏色”全開。
そして迎えた日没。
鷲羽岳のてっぺんに沈んでゆきました。
時刻はほぼ19:00頃です。
明日は早朝からヘリコプターによる空輸作業、臨時便なんですが、これで飲料関係が潤うはずです。
今日も暑くなりそうです。
2018/07/21
さかきです。
今日は7月21日。都会の学校は今日から夏休みという所多いと思います。
大人の方も一緒に今日から夏休み・・・というわけではないのでしょうが、自然とこの日辺りから山の賑わいも一段と増してきます。
特に今年は晴天続きということもあり、一層人波がドドッと押し寄せるのでは。
昨日夕方、オレンジ色の輝きを放っていた積乱雲は、日暮れと共に瞬く間に消え、今朝はさわやかな日の出となりました。
そして陽が段々高くなるとともに、気温もグングン上昇。
▲槍・穂高連峰
▲大天井岳と裏銀座稜線に剣・立山
安定した夏模様。午前中は晴れ、午後は曇りか霧で、里のほうは夕立、そして夜は星空。
まもなくお昼時ですが、今日も暑い一日です。
ここ大天荘、今日この土曜日、再び賑わいを見せそうです。
なお、先日からお伝えしておりますが、来週のヘリコプターによる物資輸送(週半ば頃の予定)があるまで、小屋で販売する飲料関係に、すでに品切れや残少が発生しております。
水は、必ずご提供できますが、ジュースやビール類が売切れとなるものも出てきますので、予めご了承の上ご利用頂きますよう、お願い致します。
・・・それでも、
ここのところ、毎日燕山荘まで歩荷に出ているスタッフ。
今朝も、
「きっと、この一杯を楽しみに来る人が大勢いるはずだ!」
そう意気込み、日の出とともに生樽(ビール)一つ借りに燕山荘まで出かけた一人のスタッフ。
午前中早々、さわやかに戻ってきました。
彼にとって、とてもおいしい一杯になるはず・・・?いやいや、召し上がるのはお客様ですからね。
(すぐ完売してしまうものと思われます・・・)
5分間のドラマ。
2018/07/20
さかきです。
最近、お客様との会話の冒頭あいさつが、
「暑いですね」
先日も記事にしましたが、ここ北アルプスの稜線でも、連日暑さが続いています。
確か直近の雨降りは、先週12日の木曜日が最後。その後は、少なくともここ大天井岳界隈では一滴も落ちてきておりません。地面もカラカラで火照っている感じ。
正直、小屋の中も暑いです、はい。
さて、今日のタイトル「5分間のドラマ」。
その手のネタを何回使うんですか?と、囁きが聞こえてきそうですが、今日の夕刻も、なかなか迫力ありました。
昼頃から雲や霧に包まれた大天荘。お客様の夕食出しを終えた夜7時ちょっと前、にわかに窓越しの外がやけに明るくなりました。
急いで玄関飛び出してみると・・・
霧が取れ、これぞ夏!雄大な積乱雲が、西陽を浴びて、オレンジ色に輝いていました。
辺りの雲も、同時に染まり出し、これはスタッフを呼んできてあげなくては・・・と一通り撮り終えた後、スタッフ呼びに小屋に入り、次に外に出たときは、再び霧に包まれてしまっていました。
霧が晴れ、再び包まれてこの雲が見えなくなるまでが、約5分間。
とても印象的な夕刻でした。
今度は、何分間のドラマに巡り合えるのでしょうか・・・
縦走路のお花畑。
2018/07/19
さかきです。
燕山荘のブログではありません(笑)
昨日から、燕山荘まで食材や飲料関係の歩荷に出ておりまして、今朝は私も微力ながらその役目を担いに燕山荘まで出向き、この写真となりました。
今燕山荘の小屋周りは色とりどりの高山植物が咲き、大天荘のそれと比べるとその種類の多さに改めて驚きます。そして何よりも緑が青々としているのに、ホッとします。
▲大天井岳と槍ヶ岳(燕山荘ヘリポートより)
約1か月前と比べ、この違い。淡い新緑から濃い緑色、すっかり夏山の様相です。
昨日のブログで熱中症の注意喚起をさせて頂きましたが、私は今朝5時半頃大天荘を出て燕山荘に向かったわけですが、もちろん陽ざしは強かったものの、早朝歩くと気温がまだ低いため、割と快適に歩を進めることができました。
一般的に登山では早出早着が推奨されていますが、これは何も午後の雷や夕立対策のためのものではなく、殊、今年の夏山に限っては、一日の山行時間のうち、昼間の高温時に歩く時間の割合を減らし、早朝歩く時間を増やすことが大切かな、と感じました。参考までに。
ということで、今日は燕山荘~大天荘の縦走路中間部、“為右衛門吊岩”付近のお花畑で咲いている花を少しご紹介。
▲シロバナタカネグンナイフウロ
▲ハクサンフウロ
▲シナノキンバイ
▲ウサギギク
▲オオヒョウタンボク
▲ニッコウキスゲ
▲チシマギキョウ
朝日を浴びた彼らは、とても瑞々しく輝き、きれいでした。
明日も早朝歩荷。誰にしようかな・・・
【お知らせ】
連日の晴天と高温続き、飲料が飛ぶように売れている関係で、飲料品で品切れの物が出ております。なんとか歩荷で急場をしのいではいますが、どうしても限界があります。
“水”のご提供については必ずご用意できますが、来週半ばの入荷までジュース類等で欠品によりお客様方にご迷惑おかけすることと思います。
予めご了承の上、ご利用頂けますようよろしくお願い申し上げます。
熱中症にご注意を。
2018/07/18
さかきです。
山の上も毎日暑い日が続いていますが、それは夏真っ盛りの証拠です。
▲槍・穂高連峰(大天井岳山頂より)
▲剣・立山・針ノ木・鹿島槍・白馬方面
▲双六・三俣蓮華・鷲羽・水晶・野口五郎方面
▲常念岳 遠望富士山・南アルプス・八ヶ岳
▲有明山 遠望浅間山・四阿山
ここ数日、午前中はほぼ快晴に近い状態、昼頃から雲や霧が湧き、そして夕方はまた落ち着いていく、そんなサイクルが続いています。
下界では、連日熱中症による影響が全国各地で報告されています。
「山の上、もっと涼しいかと思ったけれど、陽ざしが強い分、こっちのほうが暑く感じるよ。夏山の厳しさを知った一日だった」
とは、今日蝶が岳から縦走されて夕方近くに着かれたお客様。
聞くと、途中から暑さでペースが上がらず、かなりバテたとのこと。
他にも、常念方面から燕山荘にぬける予定の方が、暑さの影響で大天荘にてリタイアという方が、連日少数ではありますがいらっしゃいます。
気温そのものは確かに下界よりは低いのですが、受ける紫外線や陽ざしはそれよりも強い分、体感的な暑さは同等かそれ以上に感じる方もいると思われます。
熱中症対策は、たくさんの情報網がありますのでここでは控えますが、3,000m級の稜線上は、木が無い分、日陰となる場所も少ないので、その分くれぐれも注意して登山されるよう、お気をつけ願います。
そんな暑~い日中、小屋の前の石積みの階段脇に目をやると、
チシマギキョウが咲きだしていました。昨日今日の出来事だと思います。
淡い紫色が、今とても鮮やかです。
そして夕刻。
やや霞がかった高瀬方面の景色が、昼間の暑さで火照った体を、落ち着かせてくれるような雰囲気の、いい感じを醸し出してくれました。
そして、槍穂上空を見上げれば、
三日月過ぎた月齢5日目の月が、ポツンと浮かんでおり、夏の夕暮れを印象深い物にしています。
明日も暑い一日となりそうです。
8分間のドラマ。
2018/07/17
さかきです。
正直なところ夕方まで撮る時間がなく、今日は何を話題にしようか悩みながら、夕食出しを終えて何気なく外に出てみました。
日没後、小屋の目の前にある展望台まで足を運び、ふと槍ヶ岳方向見上げると、おやおや。
もしかするとこれはひょっとして“劇場の開幕”か・・・
吹く風がいささかひんやりとし、薄着で出てしまったことに後悔しつつも、少しそこで待つことにしました。
・・・数分後。
槍ヶ岳と大天井岳の間に広がっていた雲が、まさに炎のごとく辺りを染め上げました。
数分と言いましたが、正確には8分間に起ったドラマ。
今日最後にしていいものを見させて頂きました。
海の日連休。
2018/07/16
さかきです。
海の日の連休、梅雨がしっかり明けて、丸3日間とも晴天に恵まれたのは、何年ぶりのことでしょうか。おまけに暑いこと!
ということで、晴天の下賑わいをみせた大天井岳周辺の週末模様を、ダイジェストにてお伝えします。
【7月14日】
連休初日、きれいなご来光にて幕があけました。こんないい天気の中で山旅が送れることに胸を躍らせた登山者、大勢いたことでしょう。
“アルプス”の本場、スイスから来られたご家族は、この日燕山荘に向けて出発していきました。上高地から入山し、“各駅停車”による山小屋利用。聞けば、翌々日(つまり今日あたり?)には富士山に登る予定なのだそうです。夏休みを利用して、日本にいる知人を訪ねがてら、日本アルプスを満喫というわけです。お子さんは小学生。元気いっぱいでした。
そして、少しだけ受付を離れることのできた夕刻、槍ヶ岳の表情がとても印象的だったのを覚えています。
【7月15日】
夕べのテント数は100張を優に超すほど。敷地内足の踏み場がないと言っても過言ではないほどビッシリでした。
これだけ自然を欲する人がいるんだと思うと、混雑して辟易する人もいるとは思うのですが、それはそれで喜ばしいことなのかなとも思いました。
迎えた夕方は、東の空にオレンジに輝く入道雲が、夏の雰囲気を醸し出し、なかなかいい感じでした。
【7月16日】
連休最終日の今日もよく晴れました。
この連休を利用して山にお出かけになった方々は、いい山旅を送れたことと推察します。最も山小屋はどこも大混雑だったようですが。
人波がようやく落ち着いた今日の昼時、やっと周辺を少し散策できる時間が取れ、離れた場所から見た大天荘と大天井岳は、全てが“夏山”の雰囲気に包みこまれているようでした。
北アルプス、夏本番!です。
改めまして、この連休大天荘お越し頂いた皆様、混雑につき何かとご不便おかけしたことと思います。にもかかわらずご利用頂きまして、誠にありがとうございました。
今日の最後は、大天荘周辺、今咲く花達を少しご紹介して締めとします。
▲ミヤマコゴメグサ
▲ミヤマタンポポ
▲ ミヤマアカバナ
明日からは歩荷が少々続きます・・・
夏空、再び。
2018/07/13
さかきです。
明日から海の日3連休。
少なくともこのブログを読まれている方々は、山を楽しまれる方が多いかと思われます。
最も、今頃すでに家を後にし、登山口目指して車を走らせている人もいるでしょうし、車内でこのブログをスマホなどでご覧になられているのでは。
ヤマテンはじめ、種々の天気予報見るに、明日からの天気は概ね良好のようです。
皆さんくれぐれも安全第一、楽しい山旅が送れますよう、祈るばかりです。
そんな人波押し寄せる前の金曜日、ここ大天井岳界隈は、昨日までのスッキリしない天気から一転、再び夏空が広がり出しました。
そして、明日の連休から大勢お見えになる前の物資の補給もどうにか済ませることができ、最盛期迎える準備は概ね整いつつあります。
▲日の出直後から始まったヘリコプター物資輸送
▲北の空に広がるレンズ雲の大群
▲穂高連峰上空のレンズ雲
今朝は、強い北西風が吹き付け、上空にはたくさんのレンズ状の雲が広がりました。
加えて、陽ざしを背に飛んでくるヘリの背後には日暈が。
なかなか印象的な朝でした。
そして迎えた夕方。
▲穂高を前にして親子佇む
▲テント場から槍ヶ岳夕刻
▲大天井岳山頂にて
個人的に今日のベストショットは、穂高を目の前にじっと佇む親子の姿でした。何を思ったのでしょう。
そして陽が沈んで十数分経ったのち、辺りの空は紅く染まりだします。
いずれもテント場から。先日もレポートしましたが、大天荘のテント場、穴場です。
さあ、明日から北アルプスは、どんな光景を我々に見せてくれるのでしょうか。楽しみです。
まずは明日撮れる余裕あるのかな・・・
朝焼け。
2018/07/12
さかきです。
今朝のワンチャンスショット。
ご来光のタイミングで一瞬視界が開け、朝焼けを垣間見ることができました。
今日はこの後終日霧に覆われ、時折小雨が降る愚図ついた空模様。
長野県の梅雨が明けて2週間弱、台風が来てみたりとなかなか天候が安定しませんが、明日から徐々に雲霧雨から晴れ間に軍配があがりそうな予報です。
夏の青空の下、雄大な北アルプスを眺めながらの楽しい山旅を、登山者の方々には送って頂けたらと節に願うばかりです。
【海の日の連休の混雑状況について】
7月14日(土)並びに翌日15日(日)の両日は、ご予約の問い合わせが多くなっており、かなりの混雑が予想されます。何かとご不便等おかけすることと思われますが、予めご了承の上、ご利用頂けましたら幸いです。宜しくお願い申し上げます。
【登山道について】
燕山荘~大天荘~常念岳方面の稜線上に限りましては、全て夏道通しで通行できます。ほんのごくわずか残雪を踏む箇所があるかもしれませんが、アイゼンは必要ありませんし、直に融けてしまうものと思われます。
ベンチ。
2018/07/11
さかきです。
▲槍ヶ岳
▲穂高連峰
▲大天井岳と槍ヶ岳
今日も日中霧に覆われる時間ありましたが、昨日よりは安定した青空広がる時間多く、特に午前中中心にスッキリした光景が広がりました。
気づけば、槍ヶ岳の隣にそびえる大喰岳のさらに左側、中岳に居る“舞姫”。
女性なので言葉遣いが難しいですが、少し大きくなってきました(無論、毎年のことですが雪融けと共にそうなるのです)。
大きくなってきたと言えば、こちらも。
1週間ほど前に比べると、一回り二回り成長したような気がします。
最近もお伝えしましたが、大天荘周辺には、少なくとも2~3家族がウロウロしていますし、ほぼ毎日見ることができます。
大天荘お越しになられた際、雷鳥を発見した場合は、そっと静かに見守ってあげてください。
さて今日、私の中では、
時々このブログに登場するこの“ベンチ”を新しく改修しようと思ったのです。
理由は、全体的に色があせ、長年の劣化で足が細くなってきたからです。
ところが、他のスタッフから意外にも、
「このままのほうが雰囲気いい」
「案外丈夫ですよ」
ということで、待った!がかかりました。
確かに、なんとなく見すぼらしい感じはしますが、特段細くなった足ではあるけれど、力ずくで揺すってもピクリともしないし、それぞれのパーツも腐っているわけではなく、丈夫です。
・・・止めました、改修を。
先人達が作った丈夫なベンチ。使っていて支障がないのなら、無理して新しくしなくてもよい物とそうでない物とがありますが、殊、このベンチは前者なのでしょう。
この場所から見る安曇野平や、剣立山は最高です。
空いていれば、寝そべって見上げる星空も格別(温かい格好で)。
大天荘に立ち寄られた際は、是非このベンチ、一目してみてください。
一瞬の出来事。
2018/07/10
さかきです。
きれいなご来光が拝めた今朝だったのですが、肝心の“コンパクトフラッシュ”を入れ忘れた状態でシャッターを切っていたため・・・
加えて、今日に限ってすぐに雲が上がりはじめ、7時過ぎには小屋周りは真っ白け。
夕方まで、何を記事に仕立て上げればよいか思案しました。
その夕方まで霧が晴れることはなく、弱いにわか雨がパラパラ。
ただ、夕方に一瞬だけ、
▲テント場から
槍ヶ岳が顔を出してくれました。
終日真っ白だっただけに、テントで見えられた方が、かなり長い時間、佇んで槍を見つめている光景が、妙に印象的だったのを覚えています。
今日の渾身の一枚でした。
こんな日は、
非日常的な空間、ランプの喫茶でゆっくり寛ぐ・・・コーヒーでもワインでも。
ちょっと商売っ気が出てしまいましたね。
夏が来た!
2018/07/09
さかきです。
改めまして、この度の西日本各地での豪雨災害、被られた方々に対しまして、心よりお見舞い申し上げます。
数日ぶりのご来光、風はほとんどなく、スッキリした朝を迎えました。
▲槍ヶ岳
▲穂高連峰
▲剣・立山・針ノ木・鹿島槍・白馬方面
きれいに晴れ上がった分、少々ひんやりした朝となり、温度計は7℃台を表示。
下界では日中、真夏日だの猛暑日だのと言われていますが、標高2,870mのここ大天荘においては、夏でも薄手のダウンなどの防寒着があると重宝します。
日中は少し動けば汗ばむ陽気。雲から垣間見る空の青さは、夏そのもの。聞けば、豪雨被害に遭った西日本各地でもあちらこちらで梅雨が明けたとのこと(復旧作業が一刻も早く進まれることを節に願うばかりです)。
いよいよ夏本番ですね。
渡辺美里さんの「夏が来た!」、この青い空と白いモクモクした雲に映える北アルプスの稜線を眺めると、ついこの曲を口ずさんでしまいます。
すみません、私のこの時期お気に入りの一曲。確か一昨年、地元「あづみ野エフエム」の取材を受けた時に、リクエストした曲だったなぁ・・・
などと感慨にふけている場合ではなく、今週末、海の日の連休から本格的に登山客が多くなるのを前に、済ませておきたことはまだ幾つかあり、そのうちの一つ、道直し。
冬の間に傷んだ箇所を、時間を作ってつぶさに補修していきます。もちろん、全ての箇所をやるには時間は足りず、最低限ここだけは、という所を中心におさえていきます。
ちなみに上の画像、大天井岳直下“切通分岐”付近の模様ですが、こんな登山道でも、じつは、立派な県道で、正式名称は「長野県道327号槍ヶ岳矢村線」と言います。道直しとは言うけれど、要は道路工事みたいなものですね。
さて、今日最後の話題は・・・
どうやら、大天荘の周辺半径300m範囲の中に、少なくとも3家族の雷鳥がいそうであることを、大天荘スタッフが今日確認。
じっと立ち止まって耳を澄ませると、「クークー」「ピヨピヨ」という声が聞こえてくるかもしれません。
彼らの行動範囲のすぐわきには、
クロトウヒレンが芽吹いていました。
ようやく雨が止みました。
2018/07/08
さかきです。
長く降り続いた今回の雨ですが、ここ大天井岳周辺に限っては今日の昼頃には止み、強かった風も徐々に落ち着きました。
そして5日ぶりでしょうか。
館内から、にわかにテント場方面に目をやると、雲の切れ間が見て取れ、もしかしたら!と、急いで外に出ました。
▲槍ヶ岳
控えめな感じではありましたが、顔を出してくれました。
昨日からご連泊され、ずっと外に出られずにいたお客様にも声をかけ、皆で撮影タイム。
しかし、空気感はまだまだ湿った感じで、案の定この後すぐ霧に再び包まれてしまいます。
そして、午後6時を回った頃、「うん、これはいい夕方になるぞ!」と思わせんばかりの空模様、上空にはきれいな青空が広がり始めます。
今日は大天井岳山頂ではなく、中天井岳へ急ぎ足。
すると、そこには先客がいらっしゃったのでした・・・ということで、今シーズン初の雷鳥クイズとまいりましょう。
▲中天井岳頂上
どこに雷鳥がいるでしょうか?
正解は、
ちょっと難しかったでしょうか。
「邪魔しないでくれない?」と言わんばかりの表情でこちらをじっと見つめる雷鳥。
5分ほど睨めっこをしましたが、まったく動じない様子。仕方なくこちらが折れ、少し離れた低いところから夕景を撮ることにしました。
▲大天井岳と西の空
▲槍ヶ岳
これは期待できそうと思いきや、これまたすぐ霧に包まれてしまい、肝心な夕陽をここで拝むことは出来ずじまい。
今日はもうあきらめて、夕食を摂ろうと席についた途端、霧のベール全体がオレンジ色に染まりだすではないですか。
ごはんそっちのけで、大天井岳へ山頂ダッシュ!
やや出遅れ感が。
中天井岳に行かず、最初からこっちに来ていればよかったかな、“撮り”逃がした光景、これよりさぞきれいだったことでしょう。
聞けば、大天井岳山頂全体が黄金色に輝いたとのこと。
ということで、久しぶりの太陽を目の当たりにし、気分は少し高揚気味。
これで明日からしばらく日中は晴れ間が期待できそうな予報です。
久しぶりのご来光に期待して、今晩は床に就きたいと思います。
7月でも寒い。
2018/07/07
さかきです。
この度の全国的な豪雨災害で、被害に遭われました各方面に対し、改めましてお見舞い申し上げます。
甚大な被害がこれ以上広がらないことを、節に願うばかりです。
今日は7月7日、七夕。
長野県下も今日で丸4日間雨降り続き。大天井岳界隈は今日も断続的に風雨が強い一日でした。今晩は織姫と彦星が見られるシチュエーションでは、残念ながらありません。
天気が悪いこともあり、日中の外気温は7℃台。
7月とはいえ、ストーブ焚かなくては館内でもかなり寒く感じる大天荘です。隙間風があちこちから吹き込むもので・・・
人通りもほとんどなく、そうなれば館内作業に集中できるというもの。今週の半分以上はほぼ館内作業に割り当てた感がありますが、以前から気がかりだった作業にも着手できたりで、雨続きではあったけれど、これはこれでよしとするか。
ヤマテンによれば、明日から徐々に天候は落ち着いてくる気配。
そうかと思えば、来週末はいよいよ海の日の連休。まもなく本格的な夏山シーズン到来。
やっておきたい補修や改修は、まだまだあるのですが・・・気だけが焦ってしまいます。
さて、明日からは何に手をつけようか、思案のしどころ、というよりも、そろそろ太陽の陽ざしを浴びたいところですね・・・
降り続く雨に風。
2018/07/06
さかきです。
一昨日から全国のあちこちで大雨による被害が出ています。
これ以上甚大な被害が出ないことを祈りつつ、被害に遭われました方々に対し、心よりお見舞い申し上げます。
長野県内でも、南信を中心に影響が及んでいるようですが、殊、松本・安曇野辺りの降りは、大した降りではありませんでした。
ただ、市内各所を流れる川の色は茶色く濁り、やや水かさがましているな、という印象でした。
▲燕岳の麓 安曇野から見上げる北アルプス方面
この場所は、地籍で言う所の「安曇野市穂高有明」となり、雲のかなたには、ここ大天井岳はじめ、燕岳、有明山が一望できるポイントですが、今日はあいにくの空模様につき展望はお預け。
この後、登山口まで車を急行させ、夕方前、無事に小屋へ戻ってきました。
燕山荘~大天荘の稜線は、雨交じりの西風が絶えず吹き続け、視界も悪く、歩くテンションは実に低いものでした。
しかし、
この子を見た途端、足取りは軽くなり、大荒れになる前に小屋に無事到着。
※この雨による中房登山口~燕山荘~大天荘までの登山道は、7/6現在のところ被害等はありません。
お花畑。
2018/07/04
さかきです。
昨夜消灯時は下界の夜景がきれいに見えていましたが、今朝起きてみると外は真っ白け。
風もやや強く、台風7号の余波なのかな、と思わせる天気でした。
そんな中、今日は所用にて午前中早々に大天荘を離れることに。
表銀座縦走路を燕山荘方面へ向かう道中、高瀬の谷間から吹き付けてくる霧交じりの強風に、とてもカメラを出せるような状況ではなく、周囲の模様は何一つ写せませんでしたが、途中“為右衛門吊岩”付近の道端は、初夏の花達が色とりどりに咲き誇り、目を楽しませてくれました。
ちょっとしたお花畑です。
▲シナノキンバイ
▲オオサクラソウ
▲カラマツソウ
▲オオバキスミレ
▲サンカヨウ
▲ツガザクラ
▲エンレイソウ
▲ミネザクラ
シーズン繁忙期に差し掛かると、なかなかここまで足を運ぶ機会がほとんどなくなるため、今日これだけ目にすることができて、気分は上々。
大天荘周辺ではお目にかかれない花が多く咲いています。
さて、ここはまさに燕山荘ヘリポートから撮ったもの。今日、個人的には、燕山荘~合戦小屋にかけてのナナカマドの白い花がとても印象的で、加えて雨露に濡れてきれいでした。
久々の合戦小屋。
急ピッチで進められている新トイレの工事を合間から覗いてみましたが、既に屋根がかけられていて、だいぶ進んでいる感があります。
7月下旬から8月頭頃にかけて概ね完成→使用できる予定だそうです。
さて、今日の最後の話題は・・・
合戦小屋から登山口にかけての水道切りのお話です(蛇口の“水道”とは違います)。
普段、雨が降るような日は、燕山荘スタッフが、雨具を着込んで鍬を持ち、合戦尾根をせっせと登山道維持に尽力しているわけですが、その作業の一つが“水道切り”。
丸太などで階段やステップを整備することは、歩きやすくする上でとても重要な登山道維持のひとつなのですが、この“水道切り”は地味ながらとても大切な作業です。
要所で登山道を流れる雨水や雪融け水を道端に逃がしておかないと、道全体の浸食作用が進み、登山道がV字谷のように深く削れてきてしまいますし、強いては、せっかく作ったステップ等が壊れてしまう可能性もあります。
そんなわけで、今日は合戦小屋過ぎてからの本格的な雨降りと相まって、この水道切りをしながら下山の途に就きました。
雷鳥。
2018/07/03
さかきです。
付近を通ったお客様からは、「見た見た!」という声は聞いていたものの、我々小屋のスタッフはまだ目にできていませんでした。
しかし!
今日、ようやく小屋から常念岳方面に少し進んだ登山道の脇で、見かけることができました。
雛は5羽だと思われます。
先を急いでいたこともあり、ゆっくり撮影するわけにはいかなかったものの、間違いなくこの目で確かめることができたので、本当に安堵しました。
全てが順調に育ってくれればと思いますが、自然界の厳しさに、いったい何羽の雛が耐えてくれることでしょうか。温かく見守っていきたいと思います。
今日も空模様はまずまず。
いずれも大天荘のテント場からですが、今朝はうっすら紅色に空が染まりました。
ぽつりぽつり張られたテント。
窓のファスナーを開けば、そこには紅く染まる空とモルゲンロートの山並み、加えてご来光。
少ないテント数が幸いし、隣通し気にすることもなく、贅沢な空間が目の前に広がり、清々しい目覚めだったに違いありません。
大天荘のテント場、狭小ではありますが、お勧めです。
一方、昨日に続き水源地に赴いて2日目、ようやく今シーズン初となるポンプアップによる水揚げができるようになりました。
水源地付近の雪渓の消え方が例年よりかなり早かったことが、平年と比較して早い水揚げ成功につながったと言えましょう。
清き水、今年もありがたく飲用させて頂きます。
何とか明日には・・・
2018/07/02
さかきです。
清々しい快晴の朝。
わずか20分経っただけですが、雰囲気が多少変わります。
個人的にはとてもお気に入りな朝の空です。
少なくとも、昨日今日は、正真正銘の梅雨明け、夏本番、という感じ。このまま続いてくれればよいのですが、お邪魔虫の台風7号が日本近くをウロウロしてきているようで、なんとも気がかりです。
ということで、今日はこの先の天候を見越して、少々早いかなとは思いましたが、水源地に向かい、水をポンプアップするための段取り・準備に出かけてきました。
数年前、この水源地の地形が、大規模な春先の雪融けに伴う濁流で大きく様変わりし、その際に大きくパイプの破損を被った経験を活かし、それからというもの、小屋閉めに伴い要所のパイプをすべて巻き取り越冬としてきました。
それでも雪害から完全にパイプを保守しきれるわけではなく、やはり所々傷んだ箇所を修復していきます。足場が不安定な場所故、結構時間がかかるんですよね・・・
そんな作業の合間、ふと辺りを見ると、
▲前穂高岳
▲表銀座縦走路越しに槍ヶ岳
夏山を彷彿させる光景が垣間見えます。
ここからの眺めは、大天荘スタッフの特権です。
結局、今日は水揚げまでは至りませんでしたが、明日にはなんとか目途が付きそうで、胸をなでおろしているところです。
混じりけ全くない、おいしい大天荘の“天然水”です
布団干し日和。
2018/07/01
さかきです。
まずは登山道状況のお知らせから。
燕山荘~大天井岳の途中、通称“為右衛門吊岩”付近の登山道ですが、本日7月1日をもって夏道の通行が可能となりました。
また、東鎌尾根の水俣乗越~ヒュッテ大槍につきましても、現地スタッフによる雪渓の雪切りが施され、通行できるようになったとのことです。
これにて、表銀座縦走路は、すべて夏道通しの通行が可能となりました。
なお、雪切りした雪渓上の通行は、足元すべりやすくなっていますので、十分な注意をお願い致します。
7月初日、数日ぶりに素敵な朝を迎えました。
日の出は概ね4:30。
長野県の梅雨明けを少しお裾分け頂いた気分にさせてくれる、いい朝でした。
▲主峰 槍ヶ岳
▲穂高連峰
少し陽が高くなりかけた6時頃の槍穂。なかなかいい感じです。
まだ沢筋の残雪が目立つためか、本格的な夏山!の様相にはもう一息、の感が否めませんが、山肌の緑が色濃くなるのを見るに、もう夏山シーズンインと言ってもよいでしょう。
▲大天荘と大天井岳
スカイブルーが気持ちよい北アルプス上空です。
こうなれば、やはりやっておきたいイベントが。
昔ながらの綿布団ですが、2~3時間干すだけで、寝心地が格段に上がります。
大天荘で使用している布団は、掛け布団はミズノ製ブレスサーモのシュラフ型。そして敷き布団は麓松本市内にある布団専門店特注の綿布団。
この二つの組み合わせで、快適な睡眠間違いなしと思うのですが。
ただ、混み会うとちょっと暑いかも・・・
いやいや、君たちは違うでしょ。
プロフィール
北アルプス大天井岳(2,922m)まで10分の場所にある大天荘スタッフが目にする自然の息吹をお届けします。
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