大天荘 スタッフブログ
2017年シーズン、多くの方に感謝。
2017/11/14
さかきです。
ご報告遅くなりました。
11月4日のご宿泊をもって2017年の営業終了、その後数日かけて小屋閉め作業を済ませたのち、先週末に無事大天荘スタッフは全員下山致しました。
本年度も大勢のお客様にご支援、ご利用賜りましたこと、この場をお借りしまして改めまして感謝申し上げます。ありがとうございました。
下山の日は、早朝までの風雪模様が、午前中の早い時間からみるみる急速に天候が回復、下山時刻となった昼前には、槍・穂高連峰がすっかり見渡せるまでになりました。
ここ数年の小屋閉め下山日と何が違うかと言えば、やはりそれは辺り見渡す北アルプス一帯の峰々がすっかり冬化粧していること。
雪山経験のない男性スタッフが、ぽつり。
「ほんと、美しくきれいだな・・・」
それから2、3分微動だにせず、その彼はじっと槍穂をみつめていました。
雪山経験のない彼にしてみたら、ここ2週間ほどの稜線での“雪舞台”、今まで経験したことのない雪の多さや-10℃という寒さに、驚きや厳しさを感じつつ、それでもやっぱり最終的に頭によぎった感覚は“美しい”だったのだそうです。
最後のいいご褒美になったかな・・・
▲大天荘と大天井岳
これにて来年の6月まで、大天荘はしばしの休息。
最後の戸締りを確認し、下山の途に就きました。
途中何度か振り返っては小屋に向かって「来年までゆっくり休んでね」と呟きつつ、約5ケ月に及ぶ大天荘での生活との別れを惜しみながらの下山となりました。
今シーズンも、燕山荘グループはじめ近隣の山小屋関係者、お取引業者等、時にはご迷惑もおかけしたことと思いますが、多くの方々に支えられ、無事に運営することができました。ありがとうございました。
来たるシーズンも、どうぞよろしくお願い致します。
なお、私は年末年始の燕山荘冬期営業、並びに1月~3月燕山荘主催のスノーシューツアーで冬のフィールドのご案内等、再び皆様とご一緒する機会を楽しみにしております。そちらのご参加も是非お待ちしております。
今シーズンも拙い文章と写真にお付き合い頂きまして、重ねてありがとうございました。
まもなく下山。
2017/11/09
さかきです。
11/9午前7時、大天井岳界隈は小雪模様、-9℃。寒い!の一言。
下山しましたら、改めてご報告させて頂きます。
また、ここ数日数多くのコメント頂きましたが、そちらも併せて下山後返信させて頂きます。
なにより、最後まで事故怪我なく下山することが我々最後の大切な任務と肝に銘じ、現地からの最終更新と致します。
最終便。
2017/11/07
さかきです。
小屋閉め作業は終盤。
これから迎える冬本番、小屋周りには大量の雪が降り積もり、極寒となるこの大天井岳の地で半年近く眠りにつく“大天荘”。
無事に越冬できるよう、入念に作業を進めていきます。
そんな小屋閉め作業真っ只中、今日は燕山荘グループ最後のヘリコプター空輸作業がありました。数えれば、シーズン中十数回に及ぶこの作業。
毎年のことながら天候に左右され予定通りに運行できない日もありますが、その都度臨機応変にフライト・荷物の上げ下ろしをしてくれる東邦航空さんには、本当に感謝です。
と、これは午前中のお話。
その後、引き続き息つく暇なく小屋閉め作業に没頭。
気付けば夕方に。
明日は天気が悪そうなので、今日が今シーズン最後になるかもしれない日の入をと、スタッフに声をかけて夕方の大天井岳山頂に出かけました。
いろいろあったシーズンもまもなく終了。
皆何を思い巡らせながら、この景色を見ていたのでしょう。
▲槍ヶ岳 ▲穂高連峰
まもなくここ大天井岳で見るこれらの景色も、あと数日で今シーズンは終わります。
一日の終わりに・・・
2017/11/06
さかきです。
昨日からの晴天続きで、小屋閉め作業順調ではありますが、これがなかなか写真を撮るほどの余裕ある時間が取れないものなんです・・・
明日、今シーズン最終のヘリコプター空輸作業にて、下げる荷物をいろいろまとめ、ようやく目途がたったかと思えばもう夜中。
でも、月夜に照らされる槍穂がきれいでした。
それにしてもさすがは11月。
寒風吹きすさぶ夜は、体に堪えます。
さぁて、明日も小屋閉め作業とヘリコプター作業に精を出すとしますか。
でも、外に出て冷えた体を“熱燗”でちょっとやってから寝床に就くことにします・・・
オレンジ色。
2017/11/05
さかきです。
ということで午前中、最後のお客様をお見送りした後、本格的な小屋閉め作業に取り掛かりました。
あっという間の一日。
気付けば夕方。
▲槍・穂高連峰 ▲大天井岳と大天荘 ▲穂高連峰脇に御嶽山
小屋閉め作業の合間をぬっての日の入鑑賞ゆえ、お客様いないからゆっくりと、というわけにはなかなかいかないもので。
手短にシャッターを切り、作業の続きの為すぐ小屋に戻った次第です。
それでも今日一日の作業を終え、夕食前にできたわずかな時間、この時ばかりは・・・オレンジ色に輝く月をゆっくり鑑賞させてもらいました。
きれいだった・・・
さあ、明日も事故怪我ないよう気を付けつつ朝から小屋閉め作業に勤しみます。
2017年シーズン 大天荘営業終了。
2017/11/04
さかきです。
今日のご宿泊をもちまして、2017年シーズン大天荘の営業を終了させて頂きます。
今シーズンも多くの方にご利用頂き、この場をお借りし御礼申し上げます。ありがとうございました。
ということで、最終日も食べきれないくらい芋煮を作り、振舞わせて頂きました。
今宵は、ご宿泊の方全員にもれなく食後のケーキや飲み物のフルサービス。遅くまで歓談尽きないことでしょう。
後ほど私もその輪の中に入れさせていただこうと思います。
なお、我々スタッフの下山は数日後にて、今シーズンのブログは今しばらく続きます。お付き合いのほどを・・・
見事な鱗雲。
2017/11/03
さかきです。
今日は割とバタバタしてしまい、ご常連のお客様にご指摘を受け、わずかな時間ではありましたが、この空をおさめることができなかったら、お見せできる画像がなかったかも・・・
明日11月4日のご宿泊をもちまして、大天荘の営業は今シーズン終了致します。
水源地閉め、無事に終了。
2017/11/02
さかきです。
遅ればせながら本日、大天荘の水源地の閉め作業に行ってきました。
正直、先週の積雪で、もしや今年はこのまま閉められずに終わってしまうのだろうか、と一抹の不安が生じた時もありましたが、台風22号の雨と、ここ数日の晴れ間と温かさで、雪がみるみる融けていくのがわかりました。
よし!行くなら今日だ!
何てことないショット。ハイマツの緑とのコントラストが妙に新鮮だったので。それにしてもすっかり冬の装いとなった槍穂です。水源地から見る槍ヶ岳。この角度からの眺めは、また来年までお預け。さあ、作業開始です。水源地寄りの数百メートルのパイプを全て巻き取ります。そして雪の影響を受けにくい地形に括り付けたりして冬を越してもらい、来シーズン再び敷設し直します。今年もこの湧き出る水の恩恵を多分に受けさせて頂きました。山での生活で、これほど水のありがたさを感じる瞬間はありません。最後はエンジンやポンプのある小屋の戸締りをして、今シーズン水源地に関わる一連の作業は全て終了。まわりの木々は全て落葉し、にわかに広がる空の雲も手伝って、なんとも物寂しい雰囲気が漂う水源地。また一つ、今シーズンの重要な仕事に一区切りがつきました。
作業の合間にふと見上げた穂高連峰が印象的でした。
今日の最後は、今朝の日の出シーンを数枚。 ▲日の出6:05頃 ▲八ヶ岳連峰の左より昇る ▲浅間山と朝霧かかる安曇野平 ▲常念岳左越しに遠望 富士山 ▲朝焼け 槍・穂高連峰 ▲紅く染まる大天井岳と大天荘
いよいよ明日明後日、大天荘今シーズン最後の週末営業です。
<お知らせ>
●大天荘は、2017年シーズンは11月4日土曜日のご宿泊までとなります。翌日以降は、売店・昼食営業等もありませんので、ご注意願います。なお、大天荘代表番号090-8729-0797は、4日の夜9時をもちまして今シーズンの回線を終了致します。
・常念小屋は、明日11月3日ご宿泊までの営業です。
晩秋 大天井岳。
2017/11/01
さかきです。
ここ数日で一番暖かい一日だった今日は、ここぞとばかりに外回り中心の小屋閉め作業に勤しみ、気付けばあっという間に夕方。
11月のこの時期に、ここ大天荘・大天井岳から望む景色は全てが初めて。日の入の位置は夏場に比べ南寄りに移動しているため、夕方差し込む陽ざしもそれとは何となく違う感じです。 ▲遠望 鹿島槍ヶ岳・白馬岳方面
夕陽に照らし出される、手前の赤茶けた山肌と、それ越しに雪を纏う鹿島槍ヶ岳や白馬岳との対照的な感じ、いいですね。
▲北鎌尾根に沈む ▲日の入16:55頃
日の入の位置が北鎌尾根、これもまた新鮮な光景です。
今日は初冬というより“晩秋 大天井岳”を感じた夕方でした。
<参考までに>
小屋周りや周辺登山道の雪は、さらに融けました。
この先、極端な降雪が無い限りにおいては、個人の技量により携行するアイゼンは6本歯以上のものでもよいかもしれません。なお、ピッケルの携行は依然としてお薦め致します。
プロフィール
北アルプス大天井岳(2,922m)まで10分の場所にある大天荘スタッフが目にする自然の息吹をお届けします。
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- Re: 雲海。
サカキ様 相変わらず頑張り過ぎてますね!! 何時も良い写真を有難う御座います毎年、有明荘、燕山...
- お世話になりました
週末は、色々と大変なご事情の中、 本当にお世話になりました。 おかげさまで、ゆっくり過ごすこと...
- Re: 今年初の水源地。
悪天候の中、お疲れさまでした。 スタッフの苦労を見るたびに水の大切さがよく分かりますが、シーズ...