北アルプス表銀座の山小屋/燕山荘グループのWEBサイトです

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燕山荘

北アルプス 大天荘

大天荘 スタッフブログ

笑顔溢れる週末。
2016/07/31


さかきです。


この2日間、通信環境が悪く、更新が滞ってしまいました。この先も度々このような事態が予想されます。予めご承知おき願います。




さて、7月28日に長野県は梅雨明けとなりましたが、その割に、この週末の天気予報は芳しいものではありませんでした。その影響か、登山を見合わせる旨の問い合わせを結構受けました。
実際のところはどうだったのか、週末の模様をダイジェスト版でお伝えします(他の小屋のブログでおわかりだとは思いますが・・・)。


【7月29日】

 ▲槍ヶ岳
 ▲穂高連峰
東の空を見れば、崇高なご来光が拝めましたが、この日は槍穂に立ち込める雲海が圧巻でした。それでも、陽が徐々に高くなるのと同時にそれは薄くなり、
ものの数分立てば、ご覧の通り。ただ、初めて槍穂を目の当たりにしていた人達は、その山容が徐々に姿を現すのと同時に、感嘆しきり。そのスケール感に圧倒されていました。

ちなみに、東の空はこんな感じ。
これはまさに夏の陽ざし!ですね。
そうしばらくして、このモコモコした雲は、さらに陽ざしで熱せられ湧き上がり、この日大天荘を包んでいったのでした。


【7月31日】
これはつまり、今朝の様子。
 ▲ご来光待ちわびる人達
ほぼ無風。東の上空に浮かぶ月齢26の月明りが妙に輝いていたのが印象的。

そして4:50頃、
待望のご来光と共に拍手喝采があちこちで鳴り響く・・・素敵な朝を今日も迎えました。

 ▲紅く染まる槍ヶ岳から大喰岳、中岳、南岳
 ▲穂高連峰
ここまで紅くなる槍のモルゲンロートは久々でした。




・・・と、7月30日は今一つの空模様でしたが、それでも概ねこの週末、稜線の天気はまずまずだったのでした。



<週末に訪れた人々達>
▲大町岳陽高校槍ヶ岳班の皆さん(7月29日撮影)
昨年もこのブログに登場して頂きましたが、その時の校名は「大町高校」でした。本年度、他校と統合し、「大町岳陽高校」として新スタート。一方で、大町高校時代から続く、この全校登山は、今年で70回目を迎えたそうです。
去年は土砂降りの中での出発でしたが、今年は満を持して晴天の中気持ちよく槍目指して出かけていきました。
今年は槍からのパノラマ満喫できましたか?


今日31日の朝、大天井岳山頂にて、仲の良いお二人と遭遇。北海道から来られた職場の同僚+山仲間だそうです。今月24日から槍穂をずっと縦走して来られ、今日この頂上から、お二人が辿ってきた軌跡を眺めご満悦。
 「機会あったら、またこの頂き踏みに来ますね」
ほんと、仲睦まじいお二人の様子、とても素敵な山仲間だと感心してしまいました。


29日から連泊でお泊りになられた山ガール。もともと29日一泊の予定が、30日の午前中のあいにくの空模様から、「天気回復待って、いい景色を眺めて帰りたい」との思いで、連泊することに。結果、今日31日の朝の見事なまでのご来光と槍穂の姿を満喫できて大満足。お二人様、ほんとよかったですね。是非またこの大天井岳の頂上を踏みに来てください!




ということで長々となりましたが、7月最後の週末、大天井岳界隈は、笑顔溢れる人達と、思いのほかよかった空模様にて、にわかに夏山ムードで活気づきました。



梅雨明け、山に出かけよう!
2016/07/28




さかきです。


長野県は今日梅雨が明けたようです。

さぁ、これで夏山本番といきたいですね。

 ▲槍・穂高連峰
 ▲日の出直後、東の空
<br />
 ▲表銀座縦走路
とは言うものの、今日の所はギラギラした夏の陽ざしはお預け。凌ぎやすく、登ってくる人にはちょうどよい陽気。槍穂も夏の輝きが今一つ足りない感じです。けれど、今日はこの表銀座縦走路に掛かる雲の感じがとてもよかった・・・


何にしても梅雨が明けたということは、太平洋高気圧の勢力が増してくるはずです。

週末の稜線上の予報も、午後のにわか雨の可能性は示唆しつつも、概ね日中は晴れるとのこと。
「行くのどうしようかなぁ・・・」
悩んでいる“いとま”があれば、もう出かけましょう、山へ。


ちなみに、今、外は満天の星空が広がり始めました。


気付けばウサギギク
2016/07/27



さかきです。


今シーズン6月下旬に大天荘に入山して以来、雷鳴の音で夜中目が覚めました。雷雨そのものは明け方で落ち着き、日中は濃い霧の中。

霧で咽ぶ大天荘。

しかしどうやら、明日以降晴れ間が続く週間予報となってきました。今度こそ梅雨前線相手に太平洋高気圧の勢力を見せつけてもらいたいものです。

そんな梅雨明け待ちわび、真夏の陽ざしを目一杯浴びて映える花といったら、下界ではひまわりを真っ先に思い浮かべるのですが、今小屋の裏手には、黄色い花が斜面を彩っています。
 ▲ウサギギク
 ▲ミヤマキンポウゲ
気付けばウサギギク、ミヤマキンポウゲに圧倒されて、端のほうでひっそり顔を覗かせています。

余談ですが、この花達が咲いている小屋の裏手、雷鳥親子が時折歩き回るのを見かけることができるポイントです。

もし見かけたら、近くには寄らずに、遠目でそっと見守ってあげてください。



さて、昨日もお伝えしましたが、目玉売品の紹介を。今日は手ぬぐいです。

【雷鳥とコマクサ】
小屋周りに登場する雷鳥親子に、大天荘から東天井岳方面の縦走路の道端に無数に咲くコマクサをモチーフにした可愛らしいデザイン。実は今入荷待ち、8月には小屋に並ぶ予定です。
【大天荘とななかまど】
大天荘のシンボルツリーである“ななかまど”を基調として小屋と大天井岳山頂のシルエットをモチーフにしたもの。落ち着いた色合いが人気です。


どちらも大天荘オリジナル。こちらも山旅の記念に是非どうぞ。



さぁ、明日は今日霧で延期となったヘリコプターの物資輸送の繰り越し、滞りなく終わってもらいたいところです。





Tシャツ、エコバッグ。
2016/07/26


さかきです。


今日は朝から一日雨が降ったり止んだり。

なるほど、こういう空模様を目の当たりにすると、確かにまだ梅雨が明けたとは言えないな、と思います。
せっかく景色楽しみながらの縦走を想像していた、今日昼間の通過のお客様達にとっては残念至極。特に午前中はしっかりとした雨の降りだったので、びしょ濡れの方も目立ちました。

明日以降は再びいくらか陽ざしが帰ってくるような、稜線上の予報が出ています。これを機に、“梅雨明け!”といきたいですね。


さて今日明日は、今年の大天荘の目玉売品のご紹介を少しだけさせて頂こうと思います。

【Tシャツ】
 ▲「Ditensoロゴ柄」男女兼用{S~LL}
 ▲「登る人柄」男女兼用{S~LL}、レディースサイズ{M、L}

【エコバッグ】
 ▲縦33㎝×横36㎝

「山ではもちろんのこと、街中でも気軽に使えるものを」という基本コンセプトでデザインしてもらいました。
特にエコバッグは、小屋にザックなど余分な荷物を置いて、貴重品やカメラなどの小物、そして大天井岳山頂にて乾杯するための缶ビールをササッとこのエコバッグに入れて肩に掛けてお出かけ・・・そんなイメージを素に製作に至りました。もちろん街中での買い物袋にも重宝すると思います。


Tシャツ、エコバック共に、数量には限りがあります。
小屋にお立ち寄りの際は、是非お手にとってご覧ください。


ちなみに私は、このエコバッグ、街中のちょっとした移動の際に利用していますが、手ごろな大きさで重宝していますよ。



明日は手ぬぐい他のご紹介です。


数日ぶりのお湿り。
2016/07/25


さかきです。


日誌を振り返ると、先週の日曜日以降、一滴も降ることのなかった雨、今日久しぶりにお湿りがありました。決して量こそ多くはありませんが、動植物達にとっては恵みの雨となったに違いなく、露に濡れた花達は、輝き放っているかのよう。

 ▲チシマギキョウ
 ▲タカネツメクサ
 ▲オヤマソバ
タカネツメクサの群れ状に咲く様は、ひと際目を引きます。

“高山植物の女王”コマクサ。老いたのもありますが、これからという蕾もまだまだあり、しばらく楽しめます。
そして、白い花びらを落としたチングルマは、
綿帽子へと様変わり。個人的に、この綿帽子状のチングルマはお気に入りです。

雨が降る中での登山は、目線を落としがち。それだからこそ、意識して花を観賞するには絶好のチャンス。しゃがんでよーく見てみてください。けなげに咲くその姿は、とても愛らしさを感じます。
・・・最も風雨強いとなかなかそうはいきませんが。



そんなお湿りの日中でしたが、朝方は今日もまずまずのご来光。
 ▲4:47頃
穂高連峰の上空には、レンズ状の雲がたくさん、朝焼けとなって出現。なるほど、日中の天気へと連鎖させるものあったわけです。

それにしても元々稜線上の予報はあまりよくなかっただけに、サプライズ的な今朝のご来光は、ご宿泊の皆さんかなり喜ばれていました。


明日の予報も、いい具合に外れてくれないものでしょうか・・・



一方テント場には、学校の山岳部でしょうか、大きなテントの群れが張られていました。

こういう光景を見ると、いよいよ夏本番だなと思わせます。



登山者の流れも徐々に増えてきた大天井岳界隈。後は空模様が夏本番になるのを残すのみ。

頑張ってくれ、太平洋高気圧よ・・・


躍動感で溢れる場所。
2016/07/24



さかきです。



 ▲4:46頃
梅雨が明けていない、この長野県において、こうも連日ご来光が拝めるとは、思いもしませんでした。ここ毎日清々しい朝を迎えています。
この瞬間を待ちわびていた人達全員が、シャッターを切る図。なんとも微笑ましい。

 ▲槍ヶ岳を撮る人達
 ▲テント場から剣・立山連峰、右 針ノ木岳
どうしても、ここ大天井岳から見る山の存在感は、槍穂が圧倒的一番なのですが、今朝は殊に、朝日に照らされるテント場の躍動感と、遠く剣立山が、とてもマッチしていて、印象的でした。

何にしても、夏の賑わい、朝日が照らされた時の大天井岳と大天荘は、喜びと躍動感で溢れる雰囲気に包まれる、素敵な場所だと、今日も改めて感じたのでした。


そして今日は、この週末にかけて使用して無くなった水を補うため、水揚げ作業、水源地に出かけたのですが、
道中から望む北アルプス上空には、これまたたくさんのうろこ雲が。これを見てさらに気分上々にて作業も捗り、水も順調に揚がりました。

 ▲ミソガワソウ
大天荘周辺では見ること叶わない花ですが、今水源地はこの花で溢れています。渓流沿いなどによく見かける花。

水源地から小屋まで水がグングン上がり始めるまでの十数分、じーっとこの花を眺めながら、にわかの午前のお茶の時間としたのでした。


明日明後日は、少々お湿りがありそうな予報、花達には久々の潤いとなるのでしょうね。


ご来光の日々
2016/07/23

さかきです。


この数日間、ご来光迎える時は、晴天・無風・寒くない。この三拍子がそろった今朝も、しっかりと拝むことができました。
時間は概ね4:45頃。我々スタッフが入山した夏至の頃に比べれば、だいぶ遅くなってきました。


 ▲槍・穂高連峰
今朝の槍穂は、月が凛と輝いていたのが、よいアクセントとなったせいか、普段以上にこれまた凛とした美しさを放っていたように思います。

とりわけ、神秘的に映った穂高連峰が、とても格好良く・・・岳人なれば一度は訪れたくなるその気持ち、これをみればわかるような気がします。

と、今朝も大変素敵な朝を迎え、夏休み入って最初の土曜日はまずまずの陽気になりました。

午前中は、数本の飛行機雲があちこちで入り交じり、それはそれでいい感じの空を演出してくれ、
夏空全快!そんな雰囲気です。


そしてここ2,3日は、午後になると、
 ▲夕方6時頃 大天荘とテント場
真っ白け。けれど、夜が更けてくるのと同時に、満天の星空へと変わってゆくのです。
ある意味、夏山らしい一日の天気変化。

 「こんな真っ白じゃぁ、せっかく槍穂見たくて来たのに、その甲斐ないよね・・・」

と、テント場脇を歩いていたら何気に聞こえてきましたが、心配することなかれ、予報からしても、明日もきっといいご来光が、テントのファスナー開けたその目の前で広がるはずです。北アルプスの朝を是非満喫していってもらいたいですね。




そんなテント場脇では、
今、オヤマソバがまもなく花を咲かせ、ミヤマゼンコが咲き乱れています。



太陽柱
2016/07/22





さかきです。


ここ数日、目の離せない朝を迎えていますが、今朝は久しぶりに見事な太陽柱、サンピラーが現れました。

最もこの太陽柱の有無に関わらず、今朝の雲の演出だったら、先ずは外に出たくなってしまいます。
久々、印象色濃く残る東の空でした。


一方、目先を変え、槍穂の方へ振り返れば、これまた鱗雲の感じがとてもよい。
にわかに空全体は赤みを帯びた朝焼けショーとなったのでした。ものの十数分の出来事です。今日に限らず、この空と雲が演出する特別な劇場は、やはり一度この現地に赴いて見て頂きたいと、心底思います。


このような朝を迎えた大天荘界隈、日中の早い段階から今日も昨日に引き続き、濃い霧に覆われます。よく言えば、炎天下の中歩くよりは、体にはやさしい山行ができる陽気、といったところでしょうか。

明日は夏休み入って最初の週末、稜線の予報はまずまずといったところです。



そういえば、昨日道直しの帰路の途中、一輪のクチバシシオガマを発見と記しましたが、今日小屋の裏手を見ると、一輪どころかあちこちに。

この紫色のグラデーションは、じつに鮮やかです。

ちなみに、ここ数日小屋の周辺では、
 ▲タカネヤハズハハコ
 ▲アオノツガザクラ
 ▲チシマギキョウ
がそれぞれ存在感を示しています。



北陸地方が梅雨明けとなったようですが、長野県はいつごろなんでしょう。
実のところ、くどいようですが、この北アルプス界隈は、連日明けたような陽気が続いているんですがね・・・

どうなんでしょう、太平洋高気圧さん。



道を直すこと。
2016/07/21

さかきです。


朝方きれいに晴れ上がっていた大天井岳周辺、日中は北側からどんどん霧が湧き上がり、久しぶりに夕方は、

こんな感じになりました。これだけ見ると、また梅雨空に戻りそうなのかな、と心配になりますが、この先一週間の週間予報見ると、大きく天気が崩れる日はあまりなさそうで、梅雨明けしていないこと考えれば、まずまずの登山日和になりそうな感じ。まぁ、あくまでに一時的な霧といったところでしょう。


そうは言っても、早く梅雨明け宣言が出て、よし!夏山真っ盛りだ!行こう、みんなで山へ!という雰囲気を醸し出す空模様に早くなって欲しいですね。


そうなれば本格的に大勢の登山者で賑わうわけですが、そうなる前の人通り少ない隙を見ては、少しずつ傷んだ登山道の修復に手をかけます。
数日前に写した、大天荘直下の道。今年はこの界隈に限らず、方々で崩落的な道の傷みが多いと聞きます。とにかく少しずつ手を加えていくしかありません。

そして今日現在この箇所は、
まだ完成ではありませんが、なんとか形にはなってきました。
今年の男性スタッフは、皆新人ばかり。それでも一つ一つの作業を地道に体で覚え、道直しに限らず、いろんな作業の手さばきも早くなってきました。
自分たちの手で直っていく登山道を実際歩いてみて、
「直った道を、お客様が楽に歩いている様子を見ると、ほんとにやりがい出てきます!」
ほんと、そうだね。これぞ山小屋の仕事の醍醐味の一つ。がんばろう!



今日のところは一区切りつけ、ほどよく乳酸溜まった体に心地よい谷から吹き上げる風を浴びながらの帰路に就くその道中、ひと際目につく一輪の花を発見。
 ▲クチバシシオガマ


ホッとするひとときでした。




色の変化。
2016/07/20


さかきです。


今朝のご来光は4:45頃。



とても気持ちのよい朝をここ数日続けて迎えています。
本当にまだ梅雨明けていないの?と疑ってしまうのも無理はないくらい、青空とクリアな山並みも同時にこのブログにて連日お伝えしていますが、また梅雨空に戻ってしまう日、本当に来るのでしょうか?

ものの10分経たないうちに、雲海から空にかけての感じがガラリと変わる、こんな天気のいい日の朝、外でボーっと日の出鑑賞するのもまたよしです。

 ▲槍ヶ岳から大喰岳、中岳
 ▲穂高連峰
日の出直後には赤みがかかる山肌も、
昼間はよく見る正統派な槍穂の色。


太陽高度の微妙な位置で変わる、辺りの色の変化を、ゆっくり楽しむ夏休み山行もいいですね。


※ここ数日、ネット環境がかなり悪いため、場合によっては更新できない日もあることを、予めご承知おき願います。


ご家族再び。
2016/07/19


さかきです。



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ダケカンバの間から槍ヶ岳・・・大天荘界隈にはまとまった樹林帯はありません。毎年これから迎える繁忙期、時々水源地に向かう道中、マイナスイオン溢れんばかりのこの樹林帯を潜り抜けることは、我々大天荘スタッフにとってはとても新鮮で、普段小屋周りから眺める槍ヶ岳とは雰囲気が異なる―

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奥行のあるこの光景、時々水源地に向かう途中、足を止めて見入ってしまいます。

ということで、今日は二日間続けての水揚げ作業に、小屋と水源地とを行ったり来たりする一日だったのでした。


そんな作業途中、ちょうど大天荘へ続く水のパイプラインが敷いてある辺りのハイマツ帯から、今日もこのご家族方の声が聞こえてきたのです。
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そう、このハイマツ帯のどこかに首だけひょっこり顔を出す母親がいます。この画像からその雷鳥を探すのは、至難の業なため、今日はクイズなし。それにしても今日も気持ちよい青空が一日中広がった北アルプスです。じつに清々しかった。
<br />
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この時期稜線を歩く際、少々耳を澄まして辺りの音を聞いてみると、意外にも雷鳥のヒナ「ピヨピヨ」、母親の「クークー」を耳にすることよくあります。姿見えなくとも、ハイマツの枝先が妙に揺れているのを見かけたり、加えて先のような鳴き声を聞くことができれば、じっとその場で待っていると、このように母親が真っ先にハイマツから顔を出すのに遭遇することも珍しくありません。


と、話は戻しますが、今日は何にしても水揚げ作業。パイプライン上にある水抜きバルブをいじろうとしたその矢先、
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とうとうハイマツから出てきた、親子達。しばらくその辺りをウロウロしていたため、なかなかバルブまで手が届かなかったこと・・・。


まるまる雛、という頃からはだいぶ育ったように思います。そうは言ってもまだまだ鳴き声は「ぴよぴよ」。かわいいものです。

と、雛に気を取られていると、母親は砂浴びを始めました。
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専門家でも、どういうシチュエーションでこのような行為をするのかははっきりとは解明できていないようですが、なかなかお目にかかれない珍しい行動です。



このご家族達、明日はどこで、登山者の目を和ましてくれることでしょう・・・



ということで、話題は雷鳥に持っていかれましたが、今日の水揚げ作業自体は無事に予定の範囲を終えましたので、ご報告まで・・・





<大天荘の水源地の花>
大天荘周辺で見られるわけではない花達のご紹介ですが、標高2,400m~2,500m辺りの登山道を歩いていれば、どこかしらでお目にかかれる花々だと思います。


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オオバタケシマラン
表面だけ見るとわかりませんが、しゃがみこんで裏を見れば、
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何とも可憐です。

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クロクモソウ
葉っぱがユニークな形をしています。





最後に。



今宵、まもなく満月です。



青さ、際立つ。
2016/07/18

さかきです。


東海地方まで梅雨明けとなった今日、ここ長野県下も明けたのでは?と思わせるような真っ青な青空が朝から広がった、ここ大天井岳界隈です。

 ▲テント場から槍・穂高連峰
とてもクリアな朝日を浴びる槍穂は、いつにも増して輝いていました。


 ▲大天荘と大天井岳
こういう風に切り取ると、大天荘の立っている場所は、まさに雲上の世界そのもの。それにしても今日は終日空の青さが際立つ一日だったな・・・


真っ青な空から降り注ぐ陽ざしを我一番に目一杯浴びようとしているかのような花達。意地らしくも見えるのが、なんともいい。元気一杯さが感じられます。
いずれも今大天荘周りで目にできるものの一部です。



こんな陽気に誘われたのか、雷鳥家族も元気にあちこちで草を啄む光景を目にする登山者多いようで・・・

そこで割と簡単な雷鳥クイズと参りましょう!

どこにいるでしょう?





正解は、

今日は比較的簡単だったと思います。


母親がひたすら「クークー」と呼べば、子供たちは「ピヨピヨ」とあちこち散らばりながら辺りを歩き回る。母親にしてみれば、いつ天敵が上空から地上から来るかわからない、気が気でない状況なのにも関わらず、陽を体一杯に浴びて動き回る雛たちは、天真爛漫のよう。
一羽でも多く、自然界の荒波にもまれつつ無事に育って欲しいと、見るにつけ思います。


明日以降も比較的晴天が続くようです。

ほんとに梅雨明け間近なのでは?

夕刻のドラマ
2016/07/17

さかきです。


昨夜、ブログを書き終えて消灯後の外に出てみると、昼間の晴れ間はどこへ行ったやら、夜とはいえ辺り真っ白。
「明日はやっぱり天気悪いのかな・・・」
せっかく夏山シーズン初日晴天で迎えたのに早2日目には雨模様に戻ってしまうのか、と少々気を揉みながら床に就き、明けた17日の今日は、午前中から雨が降ったり止んだりの空模様・・・


休憩で立ち寄られる登山者の皆さん、割りとびしょ濡れに近い状態での到着姿を見て、気の毒だなと思ったのは今日の昼間でした。



それが夕方近くになり、辺り一面覆っていた霧が徐々に動き出し、

ついには雲の切れ間から青空が見えるようになってきたのでした。
そうこうしているうちにみるみる視界はあっという間に開け、小屋周りはクリアに。
直感でこれはいい夕陽になるのでは、と思い立ったが吉日、すぐにサンダルから靴に履き替え、周辺に急行。
 ▲中天井岳より大天井岳シルエット
こういうチャンスの時、手間でも中天井岳に一度立ち、辺りを眺めてみて、この後どうなるかな、どれだけいい光景になるかな、品定めではないけれど、そうすることでなんとなくいい夕景になるかどうかわかる時があります。

ということで、今日は間違いなく山頂に行くべき、と思い、今度は大天井岳山頂に直行。

行く道中、振り返れば、湧き立つ雲にあたる陽の光は、まさに夏の印象です。




そして山頂に立つと、
 ▲沈みゆく陽を鑑賞する人達
 ▲残照 表銀座縦走路
久しぶりに優美な夕刻を堪能しました。
十数人程は山頂にいたでしょうか。その後、
太陽は鷲羽岳付近に沈み、一つの物語は終了。これにて皆さん続々小屋に戻られて行くのですが、今日はこれでは終わらなかった。
雲はさらに紅みを増し、

この時山頂に残っていたのは数人だったように思います。

本当に久しぶり、いいものを見させてもらいました。


今日大天荘に宿泊されている方々、皆さんほぼ全身濡れた状態、中には凍えながらの到着の方もいらっしゃったわけですが、苦労されて登ってきた分、素敵な思いでの一頁となりえた、今日の夕方だったのではないでしょうか。


明日からしばらく晴れ間が続きそうな予報。

今日のような日が一日でも多く現れ、お見えになる登山者の皆さんの目に届けばよいな、と改めて感じた、今日の夕刻でした。





幸先よいスタート
2016/07/16

さかきです

昨日の濃霧から一転、今日はカラッとしたいい陽気になりました。
海の日の連休初日に晴れ間が広がったのは数年来久しぶりのような気がします。

数日前からの週間予報では、なかなか土曜日の雨マークが取れなかったのですが、実際はこの通り。槍ヶ岳方面に向かう登山者、じつに気持ちよさそうに出発していきました。

そう、おかけで今朝は、水曜日から滞っていたヘリコプターによる物資輸送を再開することができ、
連休直近ぎりぎり、野菜や飲み物といった必需品を間に合わせることができたのです。もし今朝も飛べていなかったらと思おうと、ゾッとします。
そんな状況下で今朝飛んできてくれた東邦航空の機体は、一段と輝きを増した救世主のようでありましたm(__)m


日中も時折ガスが湧き上がることはありましたが、概ね稜線上は夏模様。
もう槍ヶ岳も夏仕様の山容と化しています。テント張る人達の様を見るに、夏!って感じですね。
行き交う人も多くなり、徐々に賑わいが増していきました。


夕方になると、昼間ほぼ無風だった風が少しずつ吹きはじめ、見れば空には変化に富む雲が出現。今日見えられたお客様方は、中天井岳から、大天井岳頂上から、テント場からと、その雲の協奏曲を堪能。
 ▲テント場と大天井岳
 ▲大天井岳山頂より槍ヶ岳天空
なんとなしに、夏が来た!と思わせるような雰囲気が少し漂う夕刻。そして直に西の空はにわかに黄金色となりました。
派手さこそありませんでしたが、雨覚悟で来たものの、一転スッキリした空模様に遭遇し、ややテンション高めなところへ来て、この光景を見れば、

 「これ、ヤバイよ!」 「超最高!」

と山頂で言うほかないわけ、気持ちよくわかります。ほんと、小屋番として、皆さんがこうして歓喜されるのを見ると、嬉しい限りです。


当初の雨予想により、キャンセル等多くあり、いつもの海の日の連休初日にしては、やや人波は落ち着いてはいましたが、それでもやはり北アルプスに夏山シーズンは到来したこと間違いないでしょう。


何はともあれ、連休初日並びに夏山シーズン初日、北アルプスは幸先よいスタートを切りました。


霧・・・
2016/07/15


さかきです。


いよいよ明日から海の日の連休。

既に夜車中泊と決め、各登山口に向かわれている方多いことでしょう。


ここ数年、連休の天気があまり芳しくないことが多い気がしますが、明日からの天気はどうなんでしょうか。

今日の大天荘周辺は、終日、

見事なまでに濃い霧に覆われる一日でした。風も弱かったため、霧が拡散されることもほとんどなくベッタリ。
登山者の往来も比較的静かでした。


ここは一つ、明日からの大勢の登山者の熱気と興奮で、このモヤモヤした梅雨空を吹き飛ばしてもらいたいものです。



何にしても、明日から夏山シーズンイン。皆さん事故怪我なく、今年も楽しい山の思い出を作ってもらいたいと、せつに願います。



大きくなったんだな・・・
2016/07/14

さかきです。


 ▲槍・穂高連峰方面
今日も、にわかに晴れてみたり、霧に覆われてみたり、スコールのような雨が降ってみたり・・・めまぐるしい空模様でした。ただ平均すると、画像のような感じだったかな。


さてさて、大天荘にあるシンボルツリー ななかまど。今年も花の季節となりました。
そう、先日大天荘の屋根裏部屋を整理していたら、昔のアルバムがたくさん出てきたのですが、1980年代初頭の頃の大天荘本館の写真が出てきました。
撮影された詳細な日にちはわかりませんが、恐らく1980年代初め。何やら作業されている写真。その中に、このななかまどが写っていたのです。
こんなに小さかったのかと。よくここまで大きくなりました。


なんとも愛らしい。


今年も秋の落葉シーズンまで、しっかりこの子を見届けようと思います。




今日は飛びませんでした
2016/07/13

さかきです。


今日は3日ぶりでしょうか、一日断続的に雨となりました。

昨日お伝えしましたが、今日はヘリコプターによる物資輸送の予定日。しかしこの天気ではどうにもなりません。終日、静かに館内作業に勤しみました。


今のところ明日の予報は回復傾向のよう。
明日は朝からめまぐるしく忙しい一日になりそうです。


昨日準備した、ヘリコプターで下げる荷物がポツンとテント場に。雨というあいにくの空模様とも相まってなんとも寂しい光景です。けれども、来週の今頃はカラフルなテントで辺り一面が彩られる光景へと変わっていることを期待したいです。



それでもって今日のブログの写真がこの一枚というのも寂しい限りですね・・・反省。



にわかに信じがたかったが・・・
2016/07/12

さかきです。


今日も朝から外作業日和。

明日予定のヘリコプターの物資輸送に伴う、ゴミなどの下げる荷物を作ったのちは、道直しへ。

 ▲10:30頃
少し動けば汗ばむ陽気、けれどこういう日の道直しは、ほんと気持ちがよい。谷から吹き上げる風が心地よく、作業が捗ります。


この時点で、明日予定していたヘリコプター作業が、悪天を予想して、一日前倒しで今日の午後飛びますよ、との連絡が入り、・・・いや待てよ、今日の午後の山の予報は、徐々に崩れてくるはずでは。
そうなると雲の様子が気になりだし、定点撮影してみることに。

 ▲お昼頃
この画像ではよくわかりませんが、西の空から、波打つレンズ雲のような雲が徐々に多くなってきていました。何となくイヤーな予感。早めに崩れてしまうのかなと。

 ▲14:10頃
すでに西の上空から、パラパラ細かい粒が落ち始めてきました。なんとかお天気持ちこたえて欲しい・・・と願いつつ、道直しは区切りをつけて、小屋へダッシュで戻ったのでした。


しかし、ものの30分経たないうちに、みるみる小屋周りは濃い霧に覆われ、道直し現場から撮った画像も、
 ▲15:00頃


なるほど、山の中での天気の急変、うなずける今日一日でありました。


さて、明日が2週間に一度のヘリコプターによる本来の物資輸送予定の日。


結果はいかに・・・



山小屋遠望
2016/07/11

さかきです。


眩しい程の陽ざしが降り注ぐ朝から、今日も一日始まりました。

陽ざしを浴びた、山肌を埋める木々の葉は、濃い緑色を輝き放ち、それだけ見れば、夏真っ盛りそのもの。あとは梅雨明けと登山者の賑わいを待つのみ。

カラッとした空模様。雲のなびきが、清々しい・・・


と、以上こんな陽気です。シーズン前に済ませておかなければならない、種々の作業も捗るというものです。
海の日の連休まで1週間足らず。急ぐぞ!みんな。


そんな最中、少し時間を頂いた私、とある見晴らしの良い場所にて、コンパクトデジカメの望遠機能を使い、“山小屋遠望”を楽しみました。
 ▲北穂高小屋
 ▲ヒュッテ大槍
 ▲涸沢ヒュッテ
 ▲蝶が岳ヒュッテ
 ▲三俣山荘
実際はもっと他の小屋も見えるのだと思いますが、今日はこのくらいに。それにしても“デジカメ”とは、じつに便利なものです。


明日も日中いっぱいはまずまずのお天気のよう。今のうちに予定を練ることにします。



<おまけ>

昨日の日の入、かなりいい具合に空が焼けたようですが、私、電話中につき残念ながら見ること叶わず。他のスタッフが撮った一枚を。
 ▲残照 大天井岳

終日爽やか
2016/07/10

さかきです。


今日は久しぶりに爽やかな一日でした。

日の出は概ね4:40頃。快晴無風の今朝、久しぶりのご来光鑑賞。じつに良かったです。


槍ヶ岳を独り占め・・・

夕方の北の空。うーん、この部分だけを見れば、雲の感じはもう夏空そのもの。
こんな景色を眺める時は、是非お供にビール!といきたいですね。私のだーい好きなビールがおいしい季節になります(^^)


と、久しぶりの梅雨の中休み。
道直しに、
布団干しに・・・って、寝てるじゃないか!
でも気持ちいいんですよね、これが。

いつまで続くかわからない梅雨の中休み。有効活用して、夏山シーズンに備えたと思います。





丸太担ぎながら、この風景見る余裕出てきたかな?ワタナベくん。



喫茶“Ditenso”
2016/07/09

さかきです。


海の日の連休以降を、本格的な夏山シーズンとするならば、もうあと一週間。山ヤの皆さん、梅雨明けいつ頃になるか、そろそろ気になりだすところでしょう。


・・・ちなみに今日の大天荘周辺は、

終日こんな感じ。昼前後はかなりいい雨降りでもありましたが、その雨も夕方前には止みました。テント泊お一人だけとは、夏山シーズン直前にしては少々寂しい限りです。

このモヤモヤ感漂う梅雨空、果たして海の日の連休までに解消となるで
しょうか。


さて、小屋の内外とも、あと1週間程に迫ったシーズンインを前に、準備に奮闘。

そんな中、今日より夕食後のランプによる喫茶“Ditenso”をオープンいたしました。
詳細は、近日中大天荘のトップページに掲載予定です。
基本、ご宿泊の方のご夕食が全て済み、用意でき次第、新館食堂にて開店と致します。
なお、週末や混み合う日などは、食堂スペースの制約もあり喫茶オープンできない日があります。


うっすら灯るランプの下、大天荘の食堂越しに見える安曇野はじめとする山麓の夜景や星空を眺めつつ、コーヒーやアルコールをかたむけながら、更けゆく山の夜をゆったりとお過ごし頂ければと思います。



日頃の仕事のこと、いい具合に忘れちゃいますよ(^^)


水源地 その2
2016/07/08

さかきです。


昨日に引き続き、水源地作業。

昨日の段階で、作業的に先が見えてきたので、気分的には楽。とは言うものの、整備された登山道と違い、水源地に流れ込む沢、まったく手つかずの悪路沿いにての作業は危険も伴います。無線でやり取りしながら、破損個所等を直していきます。

次から次へ、草むらやハイマツの下に潜り込ませた塩ビパイプの破損個所からはこんな感じで水しぶきが。ひたすらかき分けて地道に修復するのみ。数時間かけてのち、ようやく小屋まで水を揚げることに成功したのでした。ありがたい・・・
今シーズンも秋まで、恵みの水 絶えることなくお分けください、の気持ちを込めて。


ということで、今日以降、順次岩清水に給水を切り替えてまいります。
おいしい水です。


それにしても、この度の沢筋が一変したこと、自然の力、改めて思い知らされました。何が起こるかわからない、肝に銘ずるところです。



では、今日はこの水源地、標高にして約2,400~2,600m前後に咲いていた花達を一挙公開。
 ▲ハクサンフウロ
 ▲ハクサンイチゲ
 ▲ハクサンシャクナゲ
 ▲シナノキンバイ
 ▲モミジカラマツ
 ▲マイヅルソウ
 ▲ツマトリソウ
 ▲ゴゼンタチバナ
 ▲クルマユリ

他にもありますが、今日はこの辺で。


今夜は、無事に水が揚がったお祝いに、ささやかに晩酌して床につきたいと思います(^^)



水源地
2016/07/07

さかきです。


今日は、終日水源地の作業に覆われる一日。夕方遅く戻ってきました。


今年は、北アルプス方々で、沢筋中心に小規模な崩落や土砂崩れの跡が見つかる所多くあるようです。冬の間の異常なまでの雪の少なさに加え、真冬の時期でも比較的標高の高い所まで雨が降ったと思われることなどが影響しているのかは、定かではありませんが、大天荘の水源地となる沢も、大きく地形が変わっていました。

かなりえぐられたようで、越冬の間雪害などから守るため、沢筋の要所に束ねられた塩ビの管は、ことごとく流され無くなっていたのです。正直ガックリ・・・
しかし!そこは意地でも何とかするのが山小屋人。小屋から新しい塩ビ管をえっちらほっちら下ろし、何とか修復することに成功。あとは明日の午前中に色々微調整して、何とか今シーズンの水ラインの確保にこぎつける予定です。
それにしても今日はよく登ったり下りたりしたなぁ・・・

これ。動力噴霧器と言いまして、元来農薬散布に使用されるものですが、先人達の発想力はすごいですね、これを水揚げの道具として使おうとするのですから。今やなくてはならない道具です。冬の間、オーバーホールを終え、無事水場に戻された図。今シーズンも大活躍することでしょう。



今日は他に水源地近くの花々を紹介したりしたかったのですが、これまた正直写真を撮る余裕がない程のボリュームある作業だったため、そちらはまた明日行った時に撮り貯める予定です。



夕方日が暮れる間際の帰り道、
 ▲左のピーク 東天井岳

何気なく押したシャッターでしたが、今見ると、私には、今日この光景が、一日の終わりとして、とても心身に優しくスッと入ってきたのでした。


さぁ、明日も頑張るぞー!





道しるべ
2016/07/06

さかきです。


・・・今日も概ねこんな感じ。昨日期待していた“眩しい程の陽ざしが差し込むいい天気”とは見事にかけ離れた空模様でした。


ただ、外での作業には支障ない程の天気へとここ数日変化してきています。ヤマテンの予報等見ても、明日明後日はそんなに悪い予報は出ていません。そろそろ今シーズン初の水源地へ行く機会が近いかな・・・



今日は後手後手になっていた、“あれ”を付ける作業に。
そう、去年からつけ始めたこの道しるべ。「いやー、これあるから、小屋までのだいたいの距離感わかって助かるよ!」という声をずいぶん頂きました。
今日みたいに霧の濃い日ほど、この道しるべの効力が発揮されるのでしょう。
燕山荘から来られると、500m手前から、常念岳方面から来られると、1Km手前から、登場してきます。

こんな感じで、50mのロープを駆使しての地味な作業なんです。


さぁ、明日の作業は、
これのお出ましかな・・・



初々しい庭先の花
2016/07/05

さかきです。


梅雨空は続くよ~~♪ といった、うっぷん晴らしにてきとうな鼻歌を歌ってしまいたいくらい、今日も愚図ついた空模様でした。ただ、昨日までの風雨はだいぶおさまり、

雲の切れ間からは、安曇野の田園風景もちらほらと。雨によって大気中の余計な汚れが洗い流されたか、見える光景はとても澄んでいました。このままの感じで明日久しぶりに朝日を浴びれたらいいなぁ、なんて。


ここ数日のお湿りは、花達には潤いをもたらし、大天荘の庭先には白中心の花がお目見えしてきました。
 ▲ミヤマゼンコ
 ▲イワツメクサ
いずれもまだ咲きたて。とても初々しい感じで、雨露に濡れたその様はなんとも可愛らしさが感じられます。
 ▲イワベンケイ
正直、数日前に初めて気づいたんですが、テント場の脇に一株あったんです。もともとこの近辺、株数の少ないこの花ですが、まさかテント場にあったとは。


あと10日余りで海の日の連休を迎えますが、やらなければならいことはまだまだたんまりあります。


ここでまた一旦、梅雨の中休みを頂戴したいのですが、いかがでしょうか、太平洋高気圧さん。




秋田のなまはげ
2016/07/04

さかきです。


夕方の大天荘テント場です。
今日は、昨日以上に終日天気が悪く、スコール的な雨の降り方に加え、風も時折突風的に吹くという、ここ大天井岳辺りにしてみれば、この時期の典型的な梅雨空でありました。





通過の方は、2名だけ。


一人は燕山荘スタッフ。夏山シーズン前の最後の休暇、なんともあいにくの空模様の中、大天荘でお昼をとり、槍方面に向かって行きました。


もう一人は・・・

なまはげです。



・・・と、そんなわけはなくもなく、毎年、秋田からはるばるお見えになる、ご常連のお客様が、燕山荘から日帰りで立ち寄られて、計2名。
この風雨の中の突然の来荘に、少々びっくりしましたが、同時にとても嬉しかったです。
お土産に、この なまはげ を頂いたというわけです。


よし!今シーズンの大天荘は、このお方も見守ってくださることになった。皆でぬかることなく、しっかりこれから始まるシーズン無事に乗り切るぞ!
と改めて気持ち新たにする、ご常連との再会であり、束の間の歓談の時を過ごしました。


今日は、本当に立ち寄って下さり、ありがとうございましたm(__)m





雷鳥
2016/07/03

さかきです。


昨夜から今朝にかけては、少々荒れた大海原を航海しているかのように建物全体がよく揺れました。風の凄まじさを物語ります。雨は大したことはありませんでした。

昼頃に雨は上がりましたが、風の強い状態は続き、

夕方の様子。空模様も回復はここまで。どんよりした雲が槍穂を覆いつくしていました。
明日はどんな天気になるのでしょう・・・



さて、おとといのブログにて、大天荘近辺で子連れの雷鳥親子の目撃があったと報じましたが、じつは わ・た・し も、今日その家族を発見することができました♪



では参りましょう、雷鳥クイズ!
どの辺りにいるでしょうか?







正解は、
丸く囲った部分です。
風が吹きすさぶ縦走路、その風を凌ぐためか、ハイマツの影に身を隠していました。ちなみに、この母親のおなかの下に、ヒナ達が隠れるかのように身を寄せています。5羽前後いたように思います。


まさに“ひよこ”そのもの。母親の周囲をチョロチョロ動き回り、実にその様は可愛いの一言に尽きます。


通行の際見かけられましたら、そっと遠くから温かく見守ってあげてください。




君達、元気に大きくなってね。



吊るし雲にレンズ雲
2016/07/02

さかきです。


ここ数年の大天荘ブログにて周知されているとは思いますが、ここ大天荘周辺で、グリーンシーズン中、最も風が強く吹きやすい時期というのが、梅雨の期間に天気が悪くなる時、つまりちょうど今時なんです。

 ▲有明山方面
 ▲常念岳方面
今朝は穏やかな朝を迎えましたが、午前中に、みるみる吊るし雲やレンズ雲が無数に出現したかと思えば、小屋周りの風が強まり始めました。
けれど、これだけの吊るし雲は、そうそう見れるものでもなく、しばしジッと鑑賞に浸りました。


 ▲昼間の槍・穂高連峰
 ▲夕刻
ぎらっとした日差しを受けた槍・穂高連峰も、夕方近くには暗雲の中へ。

一般的に、吊るし雲などが見られるようになると、天気下り坂の予兆だとされています。
とは言うものの、鑑賞するにはとても楽しい雲で、形も刻々と変化させ、ずっと見ていても飽きないんです。

確かに、明日の天気予報は、ヤマテンの予報を中心に決してよくありません。先ほどの風の話題に話を戻せば、今夜から明日は、ここ大天井岳界隈かなりの暴風になることが予想されます。
悪天候時の稜線歩きは、くれぐれも慎重に、無理のないようお願い致します。

ちなみに、今日ここ大天荘でテント泊を予定されていた多くの方が、皆さん小屋泊まりへ変更。
7月最初の週末、大天荘のテント場はガランとしています。この風では無理もありません。



明日の朝はどんなお天気になっていることでしょう・・・


大天井岳 巻き道
2016/07/01

さかきです。



今日は申し分ない梅雨の中休みでした。待望の布団干し、大変満足のいくものと相成りました。


ということで、今日は大天井岳の周囲をぐるっと一周している巻き道の視察に出かけることに。


 ▲大天荘直下より
なんせこの天気。足取り軽い軽い。それにしてもこの山肌の色具合や雪の残り方、例年7月下旬頃の感じ。今年の夏は一体どうなることか・・
 ▲タカネヤハズハハコ
巻き道も大天井ヒュッテさん近くの道端にて、ひっそりと咲いていました。別名「タカネウスユキソウ」、エーデルワイスの仲間ですね。


途中、大天井ヒュッテさんにご挨拶で寄った後、大天井岳西側の巻き道をさらに進んでいきます。振り返れば、牛首展望台越しの槍ヶ岳がじつに格好いい。今日はタイムアウトで展望台は寄りませんでしたが、槍ヶ岳の眺望良いところです。




さあ!今年最初の雷鳥クイズ!

左に写るエメラルドグリーンは高瀬ダム、その真上に針ノ木岳がそびえます。
さて、雷鳥はどこにいるでしょう?

ヒントは一羽です。







正解は、
写真上下真ん中の右側隅をよーくご覧ください。
ちなみに、今日常念岳方面からお越しになられたお客様情報によると、大天荘からものの2~3分程度の常念岳寄り、中天井岳近くにて、雛6羽連れた雷鳥親子をご覧になったとのこと。この先の対面が待ち遠しいところです。

さて、巻き道をぐんぐん進み、やがて見慣れた光景が広がってきます。
切通分岐近くから燕山荘方向。初夏を通り越してほぼ真夏に近い様相を呈しています。


大天井岳周囲の巻き道は、雪の心配なく通行できます。また、大天井岳周辺から槍ヶ岳方面の縦走路も、一部カッティングした雪の上を踏むところはあるようですが、特別な装備等は必要なく通行可能です。

大天荘からぐるっと一周して約1時間半、散策にちょうど良いコースです。


今日から7月。人賑わう夏山シーズンは、目前です。しばしの梅雨空を凌げば・・・



<おまけ>
久しぶりに山頂ダッシュしました、夕方に。
ブロッケンが現れそうな気がしたもので。
控えめに、左下に佇んでいますね。

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北アルプス大天井岳(2,922m)まで10分の場所にある大天荘スタッフが目にする自然の息吹をお届けします。

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