北アルプス表銀座の山小屋/燕山荘グループのWEBサイトです

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燕山荘

北アルプス 大天荘

大天荘 スタッフブログ

陰影。
2014/09/30


さかきです。


この9月は、ほんとーによく晴れました。


今日は、光線が織りなす陰影が印象的な朝でした。

 ▲有明山方面
 ▲槍ヶ岳


明日から10月。全く降らないのも問題ですが、引き続き晴天の多い月であって欲しいですね。


大天荘とは。目指す山小屋とは。
2014/09/29

さかきです。


大天荘の秋のイベント「日本一標高の高い芋煮会+ランプの夕べ」は、今夜4回目をもちまして、今シーズンは終了。

このイベントの趣旨を今一度皆様にお話しして、今シーズンのランプの夕べ、閉めたいと思います。


               ♦



そもそも北アルプスには多くの山小屋があり、どの小屋もその施設らしさに挑戦しているところが増えています。

さて大天荘はどうしたものか、自問自答した結果、施設の充実はともかく、「本来の山小屋」、への挑戦をしてみたいと考えました。
「本来の山小屋」とは何か。
見ず知らずの他人同士が、ひょんなきっかけで偶然にも一つ屋根の下に寝食共にする、これって実は素晴らしい出会い、ちょっとした“縁”だと私は思います。

ここ大天荘には車座になるような囲炉裏やストーブはありませんが、皆分け隔てなく山談義やたわいもない話で盛り上がり、一期一会かもしれないそのわずかな素晴らしいひと時を、山小屋で過ごして頂きたいと願うのです。

そして翌朝、再び各々の時間と予定を持って旅立ってゆく。二度と会わないかもしれませんし、偶然にもどこかで会うかもしれない。

少々の名残惜しさを胸に、一晩一つ屋根の下で過ごした楽しい時間がよい想い出となって、またどこかの山へ旅をする。

そんな時空間の提供の場が、今大天荘が目指したい「本来の山小屋」です。

微力ながらそのお手伝いができればとの思いを込めてのランプの夕べとしたいと思います。


ちなみに芋煮は、東北の秋の風物詩であります。今では「芋煮会」と称し、秋のこの時期、河川敷や公園で繰り広げられている一つのイベントとなっており、いろんな人の交流の場ともなります。

「本来の山小屋」に会うのではないかとの思いと、もう一つ、実は私の両親が山形県出身で、私自身小さい時からよく味噌汁代わりに芋煮を食ベていました。まさに家庭的な味で、私の中での秋の風物詩となり、このおいしさを皆様にご提供しよう、そんな思いも秘めています。

ということで、民話の紹介とスライドショーは。「本来の山小屋」を楽しんで頂く一つのきっかけに過ぎず、これが終わった後、皆さんそれぞれが小屋でくつろぎ、おしゃべりをし、楽しんで頂くことが、私共大天荘スタッフの一番の望みであります。
        (2014年9月28日 ランプの夕べより抜粋)


               ♦


ご参加頂いた皆様、ありがとうございました。

錦色。
2014/09/28

さかきです。


柔らかな日差しとなった今朝の日の出。ただ、この度の御嶽山の噴煙が雲状となって靡いていました。

昨日夕方覆われていた霧はすっかり取れ、日の出直後の光線の色と相まって、大天井岳全体紅く染まりました。左肩に見える鷲羽岳も、錦色に変化を遂げているのが見てとれます。
山の影と錦色の山肌のコントラストがとても印象的でした。
 ▲穂高連峰
前穂高岳の左脇にある御嶽山の様子がよくわかります。


自然の猛威、遠く離れたここ大天井岳周辺にいても、まざまざと見せつけられているように感じました。


重ねて一日も早い収束を願います。




御嶽山の影響について。
2014/09/27

さかきです。


いろんなメディアで既にご承知の事と思いますが、今日、長野県と岐阜県の県境にある御嶽山が噴火したようです。

既に何件か問合せがありましたので、改めてお伝えいたしますが、ここ大天井岳周辺に関しては、遠く離れていることもあり、今のところ影響はありません。
気象庁の降灰予想によりますと、

「・・・火口からの高さが3000メートルに達している場合、これから27日夜にかけて長野県の中部や南部、岐阜県の一部、それに山梨県の一部などで火山灰が降る可能性がある・・・」(9/27NHKのHPより抜粋)

ということです。ここ大天井岳は長野県の中部に属しますが、いずれにしましても、大天井岳周辺への登山に差し支えるような影響は出ないと思われます(ちなみに9/27夕方現在我々スタッフの肉眼で降灰は確認できません)。
ただ、最終的には、ご自身でいろんなメディアや気象庁のHP等でご確認願います。


正直、昼間大天荘を通過されたお客様から、「御嶽山が噴火したようですが、何か知っていますか?」と尋ねられて初めて知った次第です。


夕方、夕日を撮りに近くの展望台に上がった際、御嶽山方面を見てみました。

雲海に阻まれ、しっかり確認はできませんでしたが、よく見てみると画像の右側にかすかに噴煙を確認できました。
拡大したものです。噴煙が風に流され、なびいているのがわかります。







ということで、今日の周辺の様子は手短にダイジェスト版で。
 ▲日の出 5:32頃
小屋のシンボルツリーは黄金色に。
珍しく、夕方大天井岳だけに霧が覆いかぶさる図。
三日月と槍ヶ岳。もともとこれを狙って展望台にあがったのですが。



ともかく、御嶽山の噴火活動、一日も早い収束を願うのみです。



四季を実感。
2014/09/26

さかきです。


二日間の雨を凌いだ北アルプスの峰々は、今、紅葉真っ盛りです。

この週末に山行計画立てられている方々は、混み合うかとは思いますが、日本の四季の素晴らしさを、肌身で実感できることでしょう。

 ▲槍ヶ岳と牛首展望台
 ▲牛首展望台の山肌
 ▲常念岳方面
 ▲燕山荘、遠く剣・立山連峰、鹿島鑓ヶ岳、白馬岳方面

この2日間で山肌の色が見事に変わりました。正直びっくりです。
昼間、中房温泉登山口から日帰りで登られた方にお聞きしましたが、合戦小屋上部あたりは赤や黄の葉っぱのトンネルで覆われ、実に鮮やかだったようです。
天気も上々、つられ気分も上々ですね。

こちらは大天荘と大天井岳。決して派手さはありませんが、ナナカマドやウラシマツツジ等の赤が点々と斜面を染め、それなりに紅葉シーズンが到来していることをなんとなく物語っているのがわかります。


先にも述べましたが、季節の移ろいを感じる瞬間、まさに今この時ですが、本当にいいものですね。
やっぱり私は秋のこの時期が一番好きかもしれません。


今日はお騒がせしてすみませんでした、雷鳥さん。

紅葉見頃宣言。
2014/09/25

さかきです。

昨日からの雨は、日中も断続的に降り続きました。

久しぶりに雨に煙る大天荘。これで砂埃っぽさも解消。週末テント泊で見えられる予定の方々にとっては、昨日今日でだいぶいいお湿りになったと思います。

大天荘のシンボルツリー、ウラジロナナカマド。ここ数日でだいぶ色に変化が出てきました。ここ2、3年、真っ赤に染まることなく枯れ果ててしまうことが多かっただけに、今年は是非見事な紅葉となって欲しい、とはスタッフ全員の思い。


気付けば9月ももうすぐおしまい。
明日から週末にかけては概ねお天気に恵まれそうです。

方々の小屋のブログを見るに、”紅葉見頃宣言”を前面に出しています。

色づきの善し悪しはともかく、北アルプスは紅葉真っ盛りを迎えようとしています。

9月10日以来・・・
2014/09/24

さかきです。


大天荘の業務日誌を見る限り、まとまった雨が降った最後が9月10日水曜日となっています。

約2週間ぶりのまとまった雨が夕方前から降り出しました。

 ▲大天荘前のテント場
明日の天気を見越してか、今日は人通りはほとんどなく、久しぶりにテント場もゼロ。

ただ、カラッからに乾いた地面や植物を潤すには恵みの雨。あとはジッと静かに、この台風から変わった低気圧の通過をひたすら待つ。

大荒れの天候による影響がほとんど出ないことを祈るばかりです。


増えている”赤”。
2014/09/23

さかきです。

飛び石連休の4日間、晴れっぱなしでした。

今朝は快晴無風。幾分冷え込みも緩み、カメラを構えていても苦になりませんでした。
そう、今日は秋分の日。ちょうど我々スタッフ、今シーズン大天荘に入山したあたりが夏至。毎年思うことですが、この間あっという間の3ヶ月です。もう1ヶ月足らずで小屋閉め、下山。

今朝の日の出を見て、少々感慨に浸ってしまいました。


この4日間で紅葉もだいぶ進んだように思います。
この画像からはわかりにくいですが、燕山荘方面の山肌も黄色に交じり、赤も増えてきました。ここまでわりと順調に色づいてきている一方で、明日明後日の荒天予報が気がかりです(→ヤマテン等ご参考に)。もみくちゃにされて、せっかくの紅葉が台無しにならないよう、祈るばかりです。


この晴天の中、連日小屋の屋根のペンキ塗りは急ピッチで進められており、
色あせていたものが、ウラシマツツジに負けないくらいの鮮やかな赤へと変化を遂げました(それは無理あるか・・・)。



今、小屋やその周辺は、いたるところで”赤”に染まっています。

どうぞお幸せに。
2014/09/22

さかきです。


さわやかな秋晴れ、今日も続きました。

平均して朝晩の気温は0℃前後まで下がるようになりましたが、今日の日中は14℃程。雲一つない快晴です。
外壁や屋根のペンキ塗りなど、小屋周りの作業するには絶好です。

昼時、近くの展望台まで足を延ばしました。
登山道から少々脇に逸れた、とあるけものみちを少し辿り、ちょっとした展望台へ。
展望台から望む槍ヶ岳と牛首展望台。全体的に山肌が黄色味がかってきているのがわかります。
同じく常念岳方面。こちらはまだまだですね。
この展望台は、至る所でウラシマツツジとクロマメノキの真っ赤なじゅうたんに覆われています。
「赤いじゅうたんと大天井岳」・・・なんてね。



ところで、今日のブログタイトル「どうぞお幸せに」、決して昨日の記事をそのまま踏襲したわけではなく・・・。





昨日のブログにて、素敵なカップルの紹介をさせて頂きましたが、なんと!今日もおめでたい事が。
やはり昨日お泊り頂いた鈴木一二三様と肝付美沙子様のお二人。なんと今朝、大天井岳頂上にてプロポーズされ、晴れて結ばれることになったようです。心よりおめでとうございます♪

どうぞお幸せに!


昨日今日と心底幸せな気分に包まれた、大天荘でした。



末永くお幸せに。
2014/09/21

さかきです。

オーソドックスな日の出ではあるけれど、いつ見ても心に響く光景です。
時間は5:31。あと数日で、日の出の位置は浅間山を離れます。


今日は終日風もほとんどなく、まさに秋晴れ。
クロマメノキも真っ赤となり、槍穂の光景が映えます。


そんな絶好な登山日和の中、山頂で素敵な光景を目にすることができました。
昨夜大天荘にご宿泊頂いた、大谷侑士様、明奈様のお二人。この秋に入籍される新婚さんです。この衣装をザックにしのばせ、今朝登山服からお色直しをし、山頂での記念撮影。なんとも眩しいです。

昨年初めて燕岳~大天井岳~常念岳~蝶が岳と縦走され、その道中にてプロポーズ。想い出の縦走路となり、この度の記念撮影登山にここ大天井岳を選んで頂きました。

とても幸せそうなお二人を見て、うちのスタッフもその幸せを少しだけお裾分けに預かろうと、一緒に記念写真。
ちゃっかりしてますね。

何はともあれ、この晴天の中、お二人の姿を見て、我々スタッフ身も心もとても幸せな気分となりました。


今日は何を撮っても、このお二人の絵には敵わないでしょう。



どうぞ末永くお幸せに!



紅葉だけではなく・・・
2014/09/20

さかきです。


先週に引き続き2回目の連休初日。飛び石ということと、稜線一歩入った小屋のためか、今日は先週程の混み様ではありませんでした。
最も週間予報も数日前まではこの土日、雨マークがついていたことも、ややを人気を落ち着かせた要因でもあるのでしょうか。

結果的には雨一つ落ちず、日中は晴れ間もさす、歩くには最適の陽気となり、テント村もそこそこの賑わいを。

午後は濃い霧に包まれ、夕方もあたりは視界不良。


けれど、秋のこの時期、悪い予報が出ていなければ、大概夜はご覧の通りになることが多いんです。
 ▲槍・穂高連峰
 ▲大天荘と大天井岳
 ▲有明山越に信州の夜景
冷え込みと共に空気も澄んでくるこの時期、紅葉ばかりでなく、満天の星空や夜景を楽しむにも絶好の頃合いとなってきます。

ただし、少々冷え込む中での鑑賞となるので、手袋、ダウン等の防寒着は必須です。



今晩の冷え込みでまた一歩、紅葉が進むことでしょう。

初氷。
2014/09/19

さかきです。


大天荘においては、今朝が初氷です。

ジュース売店の水槽には、約厚さ1㎝程の氷が。
初氷ともなればお馴染みの図。やってみたくなります(^^)
 ▲上:外気温 下:館内の気温
発電機を回すため外に出た時が4時。無風だったせいか、思いのほか冷え込んでる!という感じはしませんでした。どちらかというと、昨日の朝や夕方のほうが寒さをひしひしと感じました。

そうは言っても寒いことには変わりはなく、稜線にお出かけの際は、ダウンやフリース等の防寒着を持参されることをお薦め致します。


 ▲日の出(5:35)
日の出の位置は、浅間山のピークを越え、やや右肩から出るようになりました。
どんどん昼間の長さが短くなっていきます。日没も夕方6時頃となりました。午後3時を過ぎると急激に気温が下がってきます。早出早着が基本の山での行動、大天荘お越しの際も午後3~4時頃までには到着できる予定で計画をお立て頂ければと思います。



それにしても氷、素手で触るととても冷たいものですね・・・

この寒さが紅葉を育むんですね。
2014/09/18

さかきです。


今朝、掃除をしていた時、ふと外を見たら・・・

何やら白いものが空から舞い降り、それがベンチにぽつぽつと。
雪というよりは霰でしょうか、確かに館内にいても薄ら寒いものを感じはしましたが。

その後日中はきれいな晴れ間が広がりました。
でも、縦走で通過される方はめっきり少なくなり、「こんないい天気なのにもったいない」。でもそう簡単に休みが取れるものではなく、それだから先日の連休にドッと人波が押し寄せたわけですよね。

さて、晴れたものの、気温は終日低くめ。外を歩くにも、最初は合羽などを羽織らないと、ちょっと震えがきそうな感じでもありました。

ただ、そうなると、紅葉は進みます。
 ▲槍ヶ岳と牛首展望台
ちょっと画像からはわかりにくいですが、山肌が部分的に黄や赤が目立つようになってきました。
こちらは燕山荘方面の安曇野側の斜面。全体的に黄色がかってきています。

それもそのはずで、足元を見れば、
 ▲ウラシマツツジ
 ▲オンタデ
 ▲チングルマ
 ▲ミヤマダイコンソウ
草紅葉は見ごろを迎えています。ウラシマツツジの真っ赤さや、ミヤマダイコンソウのグラデーションは見事です。
目立った灌木の少ない大天井岳頂上周辺において、この草紅葉はひと際目立ち、楽しめます。


さあ、そんなこんなでブログをしたためている間にも、外の気温は-2℃近くまで冷え込んできました。

明日の朝は、この秋に入って一番の冷え込みになりそうです。初氷になるのかな・・・


今晩は、毛布を一枚余計にかぶって温かくして休むことにします。



ヘリとタオルとバケツ。
2014/09/17

さかきです。


今日の燕山荘並びにヒュッテ大槍のブログは、共にヘリコプターの荷揚げに関する話題が掲載されていました。

ということで、大天荘も便乗して。

ずばり、タイトルは”ヘリとタオルとバケツ”。

つまりは、今日燕山荘系列の小屋では二週間に一度のヘリコプターによる物資の荷揚げ日でした。
いつ見てもかっこいいですね・・・などと浸ってる場合ではない、苦い出来事が今日は待ち構えていました。

ご承知の通り、先月8月はひたすら雨、雨、雨の連続でしたが、この9月に入って以降、逆に雨が降った日は数える程しかなく、小屋周りの地面はカラッカラッに乾いていました。

そう、そういう時にヘリコプターが来ると、ダウンウォッシュによる砂埃が辺り一面に蔓延するだけでなく、小屋の中までが砂まみれになるのです。

もちろん、窓の隙間に目張りをしたり、辺り一面に水を撒いたりなど、対策は十分にとってはいるのですが、防ぎきれず。

かくして丸半日以上、タオルとバケツとを駆使しての全館拭き掃除が夕方遅くまで続けられたのでした。



・・・よかった、今日はスーパーピューマじゃなくて。



大天荘という小屋は・・・
2014/09/16

さかきです。


夕べ、とても仲睦まじいご家族がお泊りになられました。

少なくとも自分がここ大天荘を任されてからの6年間、毎年、ここ大天荘に足繁く通って頂いているご家族です。

6年前のブログに登場して頂いた方々。

毎年何かを多くお話する機会などほとんどないのですが、あっ、今年も来て頂けたんだな・・・そういう数あるお客様のうちの一ご家族です。

「是非芋煮を食べに来たくてわざわざ休みを・・・」


昨夜は今シーズン2回目の芋煮会とランプの夕べ。


正直うれしかったですね。


・・・そう、なんというか、こういうお客様が一人でも二人でも多く増えていくような小屋にしていきたい。改めてそう思うのでした。





是非また来年もお待ちしています。



私自身、身も心も温まる朝のお見送りとなりました。


三連休のヒトコマ。
2014/09/15

2日間のご無沙汰です、さかきです。


どこの山小屋のブログを見ても、この三連休、かなりの混雑ぶりがうかがえる内容となっていますが、ここ大天荘も例にもれず多くの登山者で賑わいました。

まずはこの三連休、特に13日土曜日にお見え頂いた方々には、お部屋がかなり手狭になるなど、ご不便をおかけし、申し訳ありませんでした。

ただせめてもの救いは、この土曜日日曜日の両日共、日の出は素晴らしいものが堪能できたのではないかなと思っています。


ということで、今回もこの2日間の朝の模様をダイジェスト版でお送り致します。


<14日朝>

―ほぼ浅間山当りから昇る太陽。陽ざしを浴びたモノ、ヒトたちの一日がはじまる。
―通常の3倍以上となったテント村。何もかもが紅く染まる。
―山頂の賑わいは今シーズン一番ではなかったか。その眼差しの先にあるものは、あこがれの槍であり穂高であり・・・
―凍てつくその絵は、もはや秋ではなく冬の入り口を垣間見たような気がする。
―テントについた霜を叩き落とすヒト。テント泊の醍醐味とでも言おうか。



<15日朝>
―舞台の幕開けの如く始まり・・・
―それに魅了され、撮るヒト、浸るヒト、それぞれ。
―一面の紅色に息をのむ。
―ものの10分程の大劇場は大喝采の中、終焉を迎える。
やっぱりこの存在は偉大。



・・・と、こんな三連休でありました。



皆さんはどこの山で、どんな光景に出会えましたか?



霜。
2014/09/12

さかきです。


今朝はこの秋一番冷え込みました。

氷点下まではいかなかったようですが、館内も10℃を下回り、ピリッとした寒さを感じました。

そんな中、日の出の写真を撮ろうと表に出たところ、地面を踏みしめる感触がなんとなく「ん?これはひょっとして・・・」
夜が明けて辺りの地面をよく見ると、
なんとなく浮き出ています。ひっぺ返すと、
柱とまではいきませんが、間違いなく霜が降りていました。下界はまだ30℃近くまで気温が上がる中、山の上は秋の深まりを感じさせてくれます。

今朝はそんな空でした。
日の出前、山頂から。風がとても冷たく、合羽上下と手袋を装着してのぞみましたが、久しぶりの冷気は体に堪えます。
槍ヶ岳と月。昨日の話ではありませんが、月の力がこちら側にレンズを向けさせたのでしょうね。きれいでした。
日の出はほぼ5:30頃。


さあ、このままの晴天で連休を迎えたいですね。



マッチ棒。
2014/09/11

さかきです。


いよいよ明後日に迫ってきました最初の秋の連休。もうすでにこの時点で山に出かける予定のある方は、準備や交通手段の手配等済まされている方がほとんどでしょう。

<大天荘の予約状況>
13日土曜日は、宿泊・テントいずれもかなりの混雑が予想されます。宿泊に関していえば、畳1畳に2名様は必須となりそうです

左が男性、右が女性、これなんだかおわかりでしょうか。受付アイテムの中で無くてはならない大切な物の一つ。
部屋割りに使うピンです。以前にも少しだけご紹介しましたが、マッチ棒を半分に折ったごく単純なもの。明後日、これが部屋割りボードを全て埋め尽くすことになります。
たくさんの”男女”がこの箱で待機中。場合によっては増員も・・・

●14日日曜日は、13日程の混雑はないと思われます。もしまだ行くかどうか迷われている方は、13日よりも14日をお薦め致します。


あとは晴天を望むばかり。
気温は朝晩を中心にやや冷え込む予想が出ています(→ヤマテンをご参照ください)。薄手のダウンやフリース等、防寒具をお忘れなく。
晴れれば日中はまだまだ温かいもしくはやや汗ばむ陽気になるかもしれませんが、そこは秋。日暮れ近くになると同時に気温は一気に下がります。


混雑等で何かとご不便をお掛けすることと思いますが、少しでも皆様の山旅のよき想い出の1ページとなりえるよう、スタッフ一同精一杯頑張りたいと思います。


どうぞ安全で楽しい山旅を・・・

月の力。
2014/09/10

さかきです。


今日の夕方は久しぶりの通り雨となりました。

ついこの間までは、「久しぶり」を使う相手も”晴れ”だったのに、形勢逆転。おもしろいものですね。

                ♦

今朝も印象的な日の出を迎えました。
やや薄くではありますが、反薄明光線が見て取れます。
一方では槍の右に沈む月。東側とは対照的にシンプルな絵ですね。
この”月”にここ2,3日魅了された方多いはず。なんせ北アルプス周辺ではしっかり中秋の名月を堪能できましたから。

・・・そう、中秋の名月にはタイミング合いませんでしたが、我々スタッフも昨晩魅了され、一日遅れで夜な夜な月見に出かけたのでした。
かなり画像いじりました(^^;) いずれも夜の9:30頃に撮影したものです。熱燗片手に、小屋近くの展望台でしばし鑑賞。


夜ではありますが、空がとても間近に感じられました。


月はすべてのものが魅了される、不思議な力を持っている(?)のでしょうね。


<お知らせ>
平成26年9月10日付 長野県の地方新聞「信濃毎日新聞」に、大天荘の話題が掲載されました。

9月の催し物「日本一標高の高い芋煮会とランプの夕べ」を取り上げて頂きました。信濃毎日新聞Webサイト「信毎Web」の信州山小屋ネットからもご覧いただけます。よろしかったら覗いてみてください。

う~ん、気持ちいい!
2014/09/09

さかきです。


昨日に引き続き、今日も日中はさわやかな秋晴れが広がりました。

あまりの気持ちよさに・・・たまにはいいですよね、こんなことしても。たかだか数分間でしたが、本当に気持ちよいひとときでした(これ、私です)。それぐらい何をするにも快適な一日でした。

午前中のスタッフのお茶の時間も今日は外で。
これもまた気持ちよかったですね。吹く風はやや冷たさを感じますが、陽ざしのもとでのお茶の時間は、我々スタッフにとっては至福の時間の一つ。



肝心の周りの様子はというと、
 ▲槍・穂高連峰
 ▲剣・立山連峰、右 針ノ木岳
 ▲常念岳方面
最高、の一言です。




明日以降はもちろんですが、今週末の連休、是非この晴天と景色を大勢の方に味わって頂きたいと、せつに願うのでした。


山っていいな。
2014/09/09

さかきです。


皆さん昨夜は堪能されましたでしょうか、中秋の名月。


昼すぎから日没まで霧に覆われ、今晩は厳しいかな、と思いきや、みるみる引き始め、ご覧の通りきれいな月夜となりました。
秋の太鼓判をドン!と押されたようです。

そんな中、昨夜は今シーズン第1回目の”日本一標高の高い芋煮会とランプの夕べ”を行いました。人数こそ小規模となりましたが、会終了後は皆さんランプの灯りの下、楽しく山談義で盛り上がりました。
次回は9月15日月曜日。皆様のお越しをお待ちしております。



さて、そんわけで昨夜はブログ更新できませんでしたので、昨日の一日をダイジェスト風に。

もうすでにどこの山小屋のブログでもアップされていますが、日の出は、荘厳な紅色となりました。


日の出は陽が昇る直前、日の入りは陽が沈んでしばらくしてからのほうが、雲の赤みが増すこと多いんです。

そんな日の出を堪能した後、日中諸用があり、約2か月ぶりに燕山荘まで出向くことになりました。
 ▲燕岳とゴリラ岩
久しぶりに見たこの光景、とても気分がリフレッシュなりました。
往路は時間の関係でひたすら急ぎ足で向かいましたが、復路は写真を撮りながらのんびりと帰ってきました。

これだけ天気が良く、槍見ながら歩くことができれば最高。普段山を歩くことのできない小屋のヒト達。いつも晴天とは限りませんが、この中を普段歩ける登山者の皆さんが羨ましい・・・こればっかりは小屋番の宿命ですね・・・。

 ▲ミヤマコゴメグサ
 ▲ヤマハハコ
 ▲トウヤクリンドウ
 ▲ナナカマドの実
 ▲ベニバナイチゴ
 ▲タカネナデシコ
 ▲ウラシマツツジ
 ▲ホシガラス
 ▲コマクサ
道中、多くのホシガラスと、まだまだ多く花を目にし、パシャパシャ切りながら帰ってきました。わずかではありますが、まだ元気なコマクサもありました。


 山っていいな・・・

そんな気分にさせてくれた昨日一日でした(^^)





とある秋の一日。
2014/09/07

さかきです。


未明の強い雨降りは明け方にはやみ、今日は穏やかな時が流れています。

槍ヶ岳方面。久しぶりの強い日差しは、とても眩しく感じます。
大天荘と常念岳方面。まさに雲上の世界。

夏とは違い、晴れ間が出てもお見えになるお客様の数はグンと減ってしまいます。そんなにぽんぽんお休み取れませんよね・・・

お客様の少ない時期を狙ってやれる外作業、それは道直しであったり建物の修繕であったり色々。
最も、お客様少なかった8月も折を見ては防腐剤や屋根のペンキ塗りなどしていましたが、今日は小屋の前の広場の整備です。極端な雨の降り方の多いここ近年、建物側の土地のレベルが低いため水はけが悪く、しょっちゅう”湖”と化していた小屋の前。その水を逃がすための水道(みずみち)作りです。
この作業にあっては、実際雨が降っている最中にやるのが一番効率的ではあるのですが、天気いい日の作業程気持ち良いものはなく・・・
こんな日の外でのお茶は、至福のひと時♪写っているのは我大天荘の男性スタッフです。

今週は、週半ばやや愚図つく日もありそうですが、割と晴れ間の多い一週間になりそうです。

今小屋周りに咲き乱れているトウヤクリンドウ。青空に映え、より凛と見えます。
そう、今日は夕方でもきれいな青空が多く広がっています。これからの時期、夜スッキリ晴れる日の翌朝は、徐々に冷え込むことが多くなってきます。これがきれいな紅葉になるための必要な条件ではあるのです。防寒着の用意、お忘れなく。



<おまけ>
これからの時期、不定期ではありますが、秋の昼食裏メニューとして、芋煮うどんをご用意しています。杯数に限りがありますので早い物勝ちです。
ちなみに今日は13食、即完売でした(^^)

さて来週は・・・
2014/09/06

さかきです。


9月に入って最初の土曜日、今日の天気はどうだったかといいますと、

 ▲日の出 5:24
数日前までの週間予報では、今日は雨予報。実際蓋を開けてみたら、きれいな日の出の朝を迎えました。
 ▲槍ヶ岳
 ▲穂高連峰
大勢の方がこの光景を目にしたくて、お越し頂いたにも関わらず、期待に添えない日が多かったこの夏。来週末はいよいよ最初の秋の連休です。気になる天気予報はどうなんでしょうか。
 ▲気象庁HP(9月6日午後8時発表)
 ▲ウェザーニューズ社HP
まだ1週間先の話。当然大きく変わるかもしれませんが、どちらの機関も概ね晴れを予想していますね。
既に連休の問い合わせはありますが、迷われている方は思い切って計画立てて見られてはどうでしょう。

日の出からだいぶ時間が経ったあとの槍・穂高連峰。草紅葉は始まっているせいか、気持ち山肌の色が変わり始めているように見えます。
せめてこれからの紅葉、順調に進んでもらいたいところです。


来週の今頃、たくさんのお客様の笑顔が見られることを夢見て、今夜は休むことにします。


秋という季節は・・・
2014/09/05

さかきです。


午前中ザーザー降りだった雨は昼過ぎには止み、夕方は比較的きれいな夕日となりました。

久々の山頂ダッシュ。しかしすでに陽は沈んでおりました。
剣・立山方面。やわらかな夕刻。私の好きな光景の一つです。



こうしてみると、月夜が美しく輝いてくる季節になりました。今日の月齢は10.5。来週の9日が満月です。
そう、9日の夜は、去年もそうでしたが、スタッフ揃って月見酒をこっそり楽しむ予定です(^^)

お月見と称して呑んだり、芋煮をつつきながら呑んだり、冷えた体を温めるため熱燗でキュッとやったり、麓の秋祭りにあわせて呑んだり・・・お酒を呑むための理由がつけやすい季節にもなりましたね♪

なぜ芋煮なのか。
2014/09/04

さかきです。


先日お知らせ致しましたが、来週9月8日月曜日、この秋第1回目の「日本一標高の高い芋煮会とランプの夕べ」を催します。

以前にもお話させて頂いたかもしれません。なぜ芋煮?

私、出身は神奈川県の横浜ですが、出生地は山形県なんです。また、私の両親は二人とも山形県の出身。それで、秋になると我が家ではよく芋煮を作っては食べていました。
そもそも山形の秋の味覚の代表といえば芋煮。山形をはじめ東北の各地では秋ともなると、あちこちの河川敷で、大勢の人達が芋煮会を開き、宴会となります。


・・・ということで、ここは東北ではありませんが、お見え頂いた方々に是非、秋の味覚を山のてっぺんで味わって頂ければ、という事のはじまりです。

芋煮は、冷えた体を温め、おなかも満腹になること間違いなし!
機会ありましたらどうぞお立ち寄りください。夕食時に振舞わせて頂きます。


それで今年は、山形ついでに、山形のお酒もご用意してみました。
山形は天童市にある老舗の酒蔵、出羽桜です。芋煮の調味料にふんだんにお酒は使いますが、芋煮をつまみにお酒というのも最高です(決して呑み屋ではありませんが)。

売店にて販売しておりますので、あわせてお楽しみください。




んだなぁ、山形さ恋しぃくなってぎだな・・・

一転して秋の空。
2014/09/03

さかきです。


たった二日間ですが、続けて日の出が拝めることにとても嬉しくなってしまう程、晴れ間が恋しいのです。
今朝は三脚を立てて撮影される方を多く見かけました。これから秋が深まるにつれ、”紅”を主体にした構図を求めて撮りに来られる方が増えてくるでしょう。それは空であったり、山肌であったり。

今日は2週間に一度のヘリコプター空輸の日。少々の待ち時間ふと槍・穂を眺めたら、これは間違いなく秋の光景。世間一般、妙に季節を先取りし、それを話題にしたがりますが、もれなく私もその一人。天気予報の解説でも、まだ10月末や11月というのに、よく”冬将軍”と言いますものね。
穂高連峰。普段は威風堂々たる山容ですが、今日は雲をまとったがゆえ、ふだんより穏やかに感じます。


はい、ここでヘリコプターファンの皆様へ今日の機体を。
 ▲アエロスパシアル式AS350B3エキュレイユ
通称”B3”と呼んでいます。いまや荷揚げのメイン機種です。



さあ、トウヤクリンドウが咲き乱れてきたし、草紅葉も始まりました。この夏の日照不足や台風がどれほど紅葉に影響を与えるかは定かではありませんが、少なくともこれから3週間ほど、適度な冷え込みと夏の日照不足を補う晴れ間がどれほどになるか、皆さんと一緒に大いに期待しましょう!

スカイブルー。
2014/09/02

さかきです。

夕べてるてる坊主殿にしっかり休んで頂いたおかげでしょうか、元気快復したおかげで、パワー発揮!きれいな日の出でした。

 ▲日の出5:22頃
約10日程前は志賀高原の四阿山から出ると申し上げましたが、今は浅間山との中間から。だいぶ南下してきています。

その後も昼ころにかけては、少々汗ばむ陽気に。青空と日差しを欲していたのはヒトばかりでなく・・・
隙を見つけては干してはいますが、こんなにスカイブルーが広がる中での布団干しはいつ以来か、というくらい気持ちよく干せました。

昼すぎから徐々に雲が多くなってきましたが、
 ▲高瀬ダムから剣・立山連峰方面
 ▲槍・穂高連峰
 ▲大天荘と常念岳方面
秋というよりはいくらか夏の装いの残る光景ですね。
大天荘の温度計も、久々に20℃を越えました。


ということで少々汗ばむ陽気でもありましたので、
肌寒かったこの夏、さっぱり出なかった冷やし中華を、お昼スタッフ全員で頂きました。
何を隠そう、私、大好物なんです(^^)(この写真は、特別に大盛にして頂いたものです)






ちなみに、昨夜休んで頂いたてるてる坊主殿は、早速お仕事に復帰して頂いています。

お疲れ様です。


・・・雨です。
2014/09/01

さかきです。


またしても午後から雨です(-"-)

この夏かなり頑張って仕事をしていただいていますが、なかなか成果があがらないですね、てるてる坊主殿。

連日お疲れでしょうから、今宵はゆっくりしていただき、また明日の明け方から頑張ってくださいm(__)m



・・・なんてね、そんな気持ちにさせられる今日この頃です。


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北アルプス大天井岳(2,922m)まで10分の場所にある大天荘スタッフが目にする自然の息吹をお届けします。

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