大天荘 スタッフブログ
大天荘直下の夏道、開通です。
2014/06/30
さかきです。
▲槍・穂高連峰
▲大天井岳と大天荘
頬に感じる気温と風は冷たかったものの、とても気持ちいい朝でした。
夕方こそ近くになると弱い通り雨もありましたが、日中は概ね青空が広がりました。
昨日に引き続き、今日も午前中から小屋周りの除雪、一方で大天荘直下のトラバースルート、要は夏道ですが、ここに残る雪渓のカッティングを行いました。
真横から見る角度は大したことないようですが、まっさらの雪上をトラバースすること自体は、とてもリスクの高い行為です。
これでようやく大天荘直下の夏道の通行が可能となりました。渡る雪渓はこの時期の例年と同じく2か所です。アイゼンやピッケルは必要ありませんが、なにぶん雪の上を歩きます。フラットな面ですが、くれぐれも滑らないよう、慎重な通行をお願い致します。
<周辺登山道の状況>
●燕山荘~切通分岐は、一部残雪の影響で、夏道・冬道を交錯しながらの通行となります。
●大天荘~常念小屋は、東天井岳直下の回り込み部分に雪渓が残っています。ピッケル・アイゼン無くても通行はできますが、慎重にお願い致します。
作業中、道端に多く咲いていたキバナシャクナゲ。
汗ばむ体に心地よい風を浴びながら、ふと手を休めて見入ってしまいました。
一心不乱に。
2014/06/29
さかきです。
昨日の営業初日、ちょっとした賑わいはどこへやら。午前中の早い段階でほとんど人影は見当たらなくなり、この時期ならではというか、静かな大天井岳周辺に戻りました・・・
と、なれば!
急いでやらなくてはならない大事な作業があるのです。
本館周りの除雪作業です。
建物の向こう側はすでに雪が無くなっている一方で、その反対側にはご覧のようにまだ数メートルの残雪があります。
こうなると、木造の建物全体が歪んでしまっている状態で、このままでは未だ本館に建てられている耐雪用のサポート類は外すことができません。
建物の際が全て出てしまえば、横からの雪の圧力はなくなるため、徐々に歪みは解消されます。屋根に残った雪は早々に消えてしまうものなので、そうなるとサポートも撤去できる、という運びです。
今日一日、一心不乱にスコップを動かしました。
それにしてもまだまだあるなぁ、雪が。
明日あさってはまずまずの晴天予報。なんとかめどをつけたいところです。
幕開け。
2014/06/28
さかきです。
2014年度の大天荘営業、本日より始まりました。
改めまして今シーズンよろしくお願い致します。
今日は一日中濃い霧に覆われ、時折小雨模様という、シーズン幕開けにはあいにくの空模様となりました。
にもかかわらず、ポツリポツリとお客様お見えになり、昨日までスタッフだけの閑散とした小屋だった客室の窓越しに、あかりが灯りました。
テント泊の方も数名。
皆さん明日の天気回復を期待して寝床につくことでしょう。
今日この天気にお越し頂いた皆さんの労をねぎらう一番の方法は、なんと言っても明日の朝、見事なご来光や雄大な山の景色を見てもらうこと、これに尽きる!と思います。
どんな朝になることやら・・・
今日は大天井ヒュッテさん迄行く用事があり、その道中でちらほら花を見かけました。
▲ミヤマキンバイ
▲イワカガミ
高山植物真っ盛りと呼べるにはまだまだ種類も数も少ない大天荘周辺ですが、直に訪れる夏山シーズンが、少しずつではありますが目の前に迫ってきてる感はあります。
▲コマクサ
こちらもまもなくですね。
明日、営業開始です。
2014/06/27
さかきです。
明日6月28日より、今シーズンの大天荘営業開始になります。
これにあわせて、大天荘代表電話番号(090-8729-0797)も開通になります。
〈大天荘の一般室(相部屋)のご予約について〉
昨年より、燕山荘グループ(燕山荘・ヒュッテ大槍・大天荘)では、インターネットによるWeb予約の受付を行っております。
インターネット環境が整われており、操作できる方は、燕山荘HPより上記各施設へ予約が可能(24時間対応)となっておりますので、是非ご利用ください。
〈大天荘の個室のご予約について〉
お電話にて直接現地までお問い合わせ願います。
〈登山道情報〉
昨日もお知らせいたしましたが、燕山荘から大天荘・常念岳方面に縦走される方は、通称「切通し」の分岐点より先、必ず冬道(直登ルート)を辿り、大天井岳の頂上を経由して小屋までお越しください。
大天井岳山腹をトラバースする夏道は、まだ数か所雪渓が残っており、通行できません。
近日中には雪渓をカッティングして通行できるようにしたいと思います。その際はまたこのブログ上でお知らせ致します。
・・・と、明日からの営業開始に向け、各所準備が整いつつあります。
▲新館客室
ただ今年は、例年より本館周りの残雪が多く、未だ耐雪用のサポートが外せない状態です。
▲本館談話室
このため、除雪作業のめどがつくまで、当分の間本館の各施設がご利用頂けない状態が続きます。
また、昨年完成しました新しいトイレも同様の状態となります(従来のトイレは通常に使えます)。
ご利用予定の皆様にはご迷惑をおかけします。何卒ご了承願います。
いろいろありますが、スタッフは全員気持ち新たに今シーズンのはじまりを楽しみにしています。
大天荘で皆様のお越しをお待ちしています!
いつもの場所でいつもの景色が。
2014/06/26
さかきです。
入山してから4日目の朝、気持ちのよい快晴となりました。
▲槍ヶ岳
先日も記しましたが、毎年来て変わらぬ景色がそこにあり、目に触れることのできる喜びを実感した朝でした。
・・・と感慨にふける時はあっという間に過ぎ去り、直後にヘリコプターによる輸送作業・荷受けが始まりました。
営業開始を明後日に控え、まだまだたくさんある準備作業を一つ一つこなしていく日々が続きます。
〈登山道情報〉
燕山荘から大天荘・常念岳方面に縦走される方は、通称「切通し」の分岐点より先、必ず冬道(直登ルート)を辿り、大天井岳の頂上を経由して小屋までお越しください。
大天井岳山腹をトラバースする夏道は、まだ数か所雪渓が残っており、通行できません。
寒さ。
2014/06/25
さかきです。
今日も内、外にて営業準備に勤しみました。
空模様は概ね一日こんな感じ。
時折雷やにわか雨に見舞われ・・・言うなれば梅雨空です。
夕方6時頃の大天荘の温度計。
寒気の流れ込みで、この時期にしてはかなり気温下がりました。
何年もここで生活してきてはいますが、毎年小屋開け早々、最初のうちは標高2,870mの気温には慣れず、肌寒いというよりは“寒い”。
この時期北アルプスにお出かけの際は、くれぐれも防寒対策お忘れなく。下界の気温からは想像できないくらい、体がこの気温についていけません。
明日は、晴れれば今シーズン最初のヘリコプター輸送があります。
ということで、久しぶりの荷受け作業、今夜は早々に休むことにします。
6月22日に入山しました。
2014/06/24
さかきです。
今日ようやく通信網が整い、現地大天荘から今シーズン初の更新となります。
大天荘周辺での日々の営みを、今年も“ほんのり”とお届けしていくつもりです。どうぞおつきあいのほどを。
▲大天荘(6月24日撮影)
おとといの午後入山してからというもの、本館前から新しいトイレ周辺にかけての除雪作業が日課となっています。なんとか営業初日までには本館とトイレをつなぐ連絡通路の完成までこぎつけたいとは思っています。
▲槍・穂高連峰
久しぶりに見たな・・・という感じはまったくなく、いつもの場所から見るいつもの日常の光景のようで、見るとホッと落ち着く気になる景色です。
・・・とまぁ、ご覧になられている皆さんがご自宅のパソコン等の前に座り、このブログを通して少しでもホッと落ち着けるようなひとときを送れるような話題がお届けできたらと。
改めて今シーズンよろしくお願い致します。
約7ヶ月ぶりです。
2014/06/12
さかきです。
リニューアルした燕山荘HP並びにブログにて、自分自身更新するのは今回が初めてとなります。
今後ともよろしくお願い致します。
前回の更新から早2週間ほどが過ぎました・・・いやぁ、時間の経過が早い。
入山まで2週間を切りました。
一方で準備することはまだまだあります。
“時間は作るもの”
本当にそうだな、とここ最近感じます。
さて先日6月7日から1泊2日で大天荘の下見に行ってきました。
残雪量はほぼ例年通りですが、トイレの建物の位置が本館寄り(写真の左奥)になったことで、雪の付き方が少し変わりました。
雨どいを組んで水槽タンクへ雨水が溜まるようにすること、本館の西側の除雪をすすめ、少しでも小屋への雪の重みを軽減すること、この二つが主な下見の目的となります。
これであと10日前後に迫った入山への段取りが一つ整いました。
残念ながら二日間とも終始天気は愚図つき気味でしたので、展望は全く望めませんでしたが、もうじきここからのパノラマが見渡せる生活が始まるなと思うと、徐々に気分も高揚してきます。
まずは我々スタッフ自身に事故怪我がなく、そして見えられるすべてのお客様が安全で楽しい登山ができるよう、ここ大天荘で微力ながらサポートしていきたと思います。
さぁ、今しばらく下界で入山の段取りを進めて、やり残しなく大天荘に向かうことにします。
スタッフブログが新しくなりました。
2014/06/10
この度、燕山荘グループのホームページリニューアルを機に、スタッフブログもリニューアルすることになりました。
新しいブログでも今まで同様、山や小屋の様子をお届けします。
楽しみにしていてください!
なお、過去のブログも残っております。
情報収集に利用したい場合はこちらもご利用ください。
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北アルプス大天井岳(2,922m)まで10分の場所にある大天荘スタッフが目にする自然の息吹をお届けします。
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サカキ様 相変わらず頑張り過ぎてますね!! 何時も良い写真を有難う御座います毎年、有明荘、燕山...
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