子どもたちに「未来の学力」を by 福田 誠治
今日は、水曜日です。
「本」当におすすめのコーナーです。
いまフィンランドは、30年前からの教育改革によって、ないない
づくしで世界一の学力を実現しました。
その一方で、日本の学力は、詰め込みとテストの繰り返しで築かれ
る「過去問」だけに終始して、考える力を奪ってしまい、子どもた
ちに、挫折と絶望を強いているのです。
このままでは、日本の子どもたちを待ち受けるのは、グローバル化
する国際社会の「落ちこぼれ」にほかならないのです。
それでは、フィンランドと日本の学力の決定的な違いとは何でしょ
うか、と問うたのがこの本なのです。
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■取り残される日本
日本の学力観は「何を学んだか」を最重要視しますが、EUは「こ
れから何ができるか」にシフトしていったのです。「何を学んだか」
という古い学力観では、経済や時代の変化に対応がきかないのです。
これからの多文化、多言語、多民族が共存する、「新しい市民像・
新しい社会人像」を、日本はどう打ち出していけるのでしょうか。
教育には30~40年という長期展望が必要です。いまの日本に必
要なのは、学力の詰め込みという教育観や、受験や就職に役立つも
のが学力という学力観を変えることです。
■フィンランドを「世界一」にした教育
フィンランドは日本に対して、面積は90%、人口は4%足らずで
す。にもかかわらず「ノキア」のようなグローバル企業を生み出し、
「技術革新の文化」を持った国に変わってきています。
その根底には、「教育者の質」を重視しています。そのため「子ど
もが自立できるように促す」立場を重視しているのです。
そこでは、テストもないのに自ら学ぶという土壌がしっかりと形成
され、底上げすることによって、上も制限なく伸びるという好循環
があるのです。
教科書も高度な知識が満載で、自分で答えを見つけられるという教
育の仕方なのです。また、PISAはヨーロッパが示した「未来型
学力」でもあります。
■日本の教育改革のために
日本の教育予算は、OECD加盟国の最低です。教育の素人である
政治家が口を挟み、政策決定にあたる行政は無責任、教師は戸惑い、
親はわが子のテストの点数に一喜一憂しています。
競争を強いる教育が生んだものは、「低学力」化、そしてニートや、
やる気のない若者です。歪みきったまま、機能不全に陥った日本の
教育はいつまで続くのでしょうか。
いまこそ、テストと入試のためにだけする勉強から、「思考力・知
識の構成力重視」へとシフトすべき時なのです。
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