2008/07/25 9:12

■うつ病の理解(その5)-家族や周囲の者への影響-

今日は、金曜日です。
「いい」かげん、のコーナーです。


■うつ病の原因

うつ病の原因は一つではありません。
生活におけるある特定の出来事、例えば離婚や愛する人の喪失などをきっかけとして、
うつ病になることがあります。

しかし、暮らしがうまくいっていてもうつ病になる人もいます。
うつ病のなりやすさには家族性があるので、その多くは遺伝的要因が考えられます。
もし、一卵性双生児のうちの一人が大うつ病であった場合、
双子のもう一人が、人生のいずれかの期間において、
うつ病の症状を発現する確率はおおよそ50%です。

さらに、大うつ病患者の子供、両親、兄弟は、大うつ病でない人と比べ、
2~3倍このタイプのうつ病になる確率が高いのです。

それらのうつ病の発現には身体的要因も関係しており、
重要な化学物質(神経伝達物質と呼ばれ、
セロトニンやノルアドレナリンンがこれに含まれます)
のバランスが崩れたり、脳内に送られる信号が乱れることによって、
その症状が引き起こされると考えられています。

最近の抗うつ薬による治療の多くは、
これらの神経伝達物質の量を制御することで効果を発揮します。
一方、ある種の内科的疾患、特定の薬物の服用および過度のアルコール摂取は、
うつ病を引き起こします。

うつ病の原因は人によって様々です。
したがって、家族の方はうつ病がその人の"責任"ではなく、
ただ単に"努力する"ことでは解決しないことを、認識することが大切です。

そして原因が何であれ、うつ病の治療を受けた人の多くは数週間で症状が改善します。
うつ病は、その人の弱さや制御の欠如によって起こるのではなく、
治療が可能な医学的な疾患なのです。


*参考文献「うつ病の理解」
http://www.fuanclinic.com/byouki/family.htm


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