■プラン(計画)
この建物は計画自体が地震によるものでしたので倉庫とは言え耐震性についても重視しています。建物の耐震性は在来工法の場合耐力壁の量が大切な要素の一つになります。詳細は省略しますが今回は伝統的な筋カイによる耐力壁ではなく、構造用合板を釘で打ちつける面材耐力壁とします。
間取りは、物置としての機能のみで良いので1階と2階にそれぞれ一部屋ずつとシンプルです。どんな物をどの位収納する予定なのか具体的にお聞きし、また将来の荷物の増加も考慮しながら大きさを検討します。それに加えて今回のケースでは貯蔵用の冷蔵庫が入るのでスペースの確保と、電源の確保を忘れずに行います。
ガレージの大きさについても最適な大きさを検討します。検討する材料として駐車を予定されている車の車種をお聞きしこちらでサイズを検証します。将来車を乗り換えた場合も考慮しある程度の車なら充分駐車できる広さ・高さとします。
これ以外にも様々なことを検討し、オーナーと打ち合わせを重ねどういった建物にするか決定します。
倉庫だけに関わらず、何かを「建てる」ということに対してオーナーの方々は明確にこれだというものを持っているのではなく、漠然とこんな感じのものを、この程度の大きさのものをと希望されている場合が多い気がします。そのご希望に必要なものを足したり引いたり、専門家ではないと気付かないことなどを盛り込んだりしながらどんな建物にするのが良いかまとめていきます。こうしたことが私達がお手伝いをさせて頂く意義の一つなのではないかと思っています。
逆に思い至らない点をお客様に教えて頂くことも多いのですが、倉庫であっても住宅であってもこのような感じで計画を進め、決定していきます。
次回からは実際の施工の様子になっていきます。