松本市 パン屋 カフェのBonne-journee[ボンヌ・ジュルネ]


昨年の11月に松本での開催が決定した第23回「国連軍縮会議」が
いよいよ今月の27日より3日間の予定で開催されます。
国連軍縮会議は昭和63年に当時の竹下総理が日本での開催を表明して以降、
平成元年より毎年一回、唯一の被爆国である日本の政令市や県庁所在地で開催されており
松本のような20万人程度の小規模都市で行われるのは初めてだそうです。
この会議には各国の政府関係者や専門家などが個人の立場として参加するため
国連総会やジュネーブ軍縮会議のような交渉や条約作成等の決議はありませんが
自由な意見交換を行うことで軍縮への議論の促進を目的としています。
松本市は核兵器の廃絶を願う"平和都市宣言"をしてから今年で25周年となり、
現在の菅谷市長はチェルノブイリ原発の事故で甲状腺癌の専門家として
旧ソ連で被爆者への医療活動を行った経験のある方ですから
平和の大切さを発信したいと開催地として名乗りを上げ、今回の実現に至ったわけです。

今や核兵器を持つということは抑止力とともに
他国との交渉を有利にすすめるための戦略的なカードとなっています。
日本は先進国でありながら唯一の被爆国として核利用を原子力発電に限定して推進してきました。
しかし今回の震災で原発事故を体験し、あらためて核の危険性を再認識しました。
ドイツではシュレーダー前首相が、原子力は人間のコントロールできるものではないとして
将来的な原発全廃を決定し、現在自然エネルギー利用による発電への転換を進めています。
兵器としてはもとよりエネルギー資源としての核開発も両刃の剣と痛感させられた
日本がこれから進むべき道をどう選択するのか?
様々な矛盾を解決しなければならない時が来ているのかも知れません。