2013/05/10
北海道に住んでいたときの話しですが、
旭山動物園では動物が死んだときも隠さずにしっかりその事実を伝えているんです。
当時の自分も不思議に思ったのでしょう、
普通動物園で動物が死んでも、そのことをなかなか伝えることはしないので、なぜここではその事実を伝えているのか気になり、近くにいるスタッフさんに聞いた記憶があります。
そのときのスタッフさんが言っていた言葉が非常に印象に残っています。
「動物園は人間社会に必要な存在だと思っています。
見る人に元気をあげれるから、ということもありますが、さらに言えば、
私たち人間も動物も等しく持っている命の大事さや、全ての生き物を育む地球環境の大切さに気付くことも、動物園の役割だと思っています。
最近では病院で亡くなる人も多くなっているからか、死が昔よりも身近ではなくなっています。
そんな子どもたちにとって、命の大切さを心に刻むには、身近な生き物の「死」を経験することが必要です。
だから、旭山動物園ではちゃんと子どもたちに対して死の意味を伝えようとしています。」
当時の自分には非常に心に響きました。
そんな風に動物園をみたことがなかったからです。
珍しい動物を眺めるだけでなく、命の大切さや、こんなにもたくさんの生物が生きている地球の不思議を感じる動物園でした。
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